中国からの迷惑電話を“自動撃退” 処理水放出後の“風評被害”対策(2023年9月5日)

中国からの迷惑電話を“自動撃退” 処理水放出後の“風評被害”対策(2023年9月5日)

中国からの迷惑電話を“自動撃退” 処理水放出後の“風評被害”対策(2023年9月5日)

 福島第一原発の処理水放出を巡って相次いでいる中国からの迷惑電話。この迷惑電話を自動的に拒否できるサービスに今、問い合わせが殺到しています。

■中国からの迷惑電話を“自動撃退”

 早朝から競りの声が響く宮城県石巻魚市場。タイやカニ、クルマエビなど色とりどりの魚介類が並ぶなか、4日から底引き網漁も始まり、スルメイカやサバなど約200トンが水揚げされました。

 石巻魚市場 佐々木茂樹社長:「お陰様で処理水放出の影響、石巻地区において影響はない形で魚価も堅調に推移したので安心している」

 先月から行われている福島第一原発の処理水放出。その後の調査でも海水や魚から放射性物質「トリチウム」はいずれも検出できる限界値を下回っていました。しかし、懸念は残ります。

 買い受け人:「風評被害は輸出に関してはかなり出ているので、国が主導権を持って海外に(安全を)発信してほしい。その力が足りないので、このような状況になっている」

 岸田総理大臣:「水産業を守り抜くということで、政府あるいは東電、しっかりと責任を果たしていきたい」

 政府は中国による全面禁輸の影響を受けた水産業者への支援策として、新たに207億円を充てると表明。これまでの支援額と合わせ、1007億円となります。さらに意外なところも“風評被害対策”に乗り出しました。

 トビラシステムズ 明田篤社長:「これに関するお問い合わせは5倍近く増えている」

 着信音とともに光る緑色のランプ、しかし、赤色のランプが点滅した時には音は鳴らず、画面には「メイワクデンワ」の表示。自動的に迷惑電話を拒否できるトビラシステムズの製品の法人向け商品に、先週から問い合わせが殺到しています。

 処理水放出直後から飲食店や宿泊施設、さらには役所などに盛んに掛かってきた迷惑電話。表示された国番号は中国の「86」です。

 トビラシステムズ 明田篤社長:「驚いたのが全国各地から問い合わせが来ていて、官公庁、教育機関、医療機関からの声が非常に多くなっている」

 今回のような一斉に掛かってくる迷惑電話に対し、これまでは対応しきれませんでしたが…。

 トビラシステムズ 明田篤社長:「国際電話には国番号が付加されていて通知されるので、その国番号を一括で拒否できる機能を提供開始する」

 新機能のサービスは7日から始まる予定です。

■中国禁輸“ホタテ”救出作戦

 北海道東部に位置し、ホタテ漁が盛んな別海町。こちらの「海の幸」にも申し込みが殺到しています。

 北海道別海町役場 松本博史課長:「前年同期比で比べたら駆け込みの件もあると思いますが、本町に関しては5倍の応援の件数を頂いております」

 処理水放出後の中国による水産物輸入禁止によって大きな影響を受けていますが、ふるさと納税への積極的な呼び掛けで「風評被害に負けるな」とばかりに支援の波が起こり、その件数が飛躍的に伸びたのです。

 ふるさと納税に関しては10月から国の方針に基づき、経費の基準が厳格化。別海町でも返礼品の寄付金額を一律2000円上乗せする予定ですが、ホタテは別のようです。

 北海道別海町役場 松本博史課長:「ホタテに関しては中国の禁輸の問題があるので、当面は引き上げをしないというふうに考えています」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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