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関東大震災でも死傷者が…「群集事故」から身を守る術とは? 関東大震災から100年|TBS NEWS DIG
関東大震災の教訓を未来につなぐ「つなぐつながるプロジェクト」です。関東大震災では多くの人々がパニックに陥り、群集事故で命を落とした人もいます。現代でもたびたび起こる「群集事故」から身を守る術とは。
「子供、子供!子供いるぞ!」
今年6月、JR新宿駅の山手線の車内であわや「群集事故」となる事態が起きました。
同じ電車に乗っていた人
「叫び声と一緒に人が沢山なだれ込んできまして、その様子を見てパニックになってみんな一緒に逃げるみたいな」
乗客の多くは、何が起きたのかわからないまま逃げていたと言います。
パニックのきっかけは、1人の料理人の男性。しゃがみこんでいた男性がうつ伏せに倒れ布に包んであった包丁が床に。その包丁を拾い上げたのを見て、周りの乗客が逃げたのが発端でした。
集団パニックにより転倒するなどして、けが人が出てしまった今回の事態。専門家はこのような事態は災害時にも起きる可能性があると指摘します。
東京大学大学院 関谷直也 教授
「(災害時は)室内にいること自体が不安なので、(人は)外に出ようとします。人を押しのけて転ぶような感じであわてて避難するようになると、倒れて多くの人を巻き込んで群集事故になってしまう」
群集事故は、100年前の関東大震災でも。避難民が詰めかけた横浜市の吉田橋。当時の記録にはこんな記述が残っています。
「橋上は忽ち身動きも出来なくなって、人々は苦しい叫びをあげ、押し潰されて死で行く子供や老人があった」(横濱市震災誌 第二冊)
災害時の避難民による群集事故のリスクは現代にも。東日本大震災の際には首都圏でおよそ515万人が帰宅困難となりました。
これは首都圏で大規模災害が起きた際の帰宅困難者のシミュレーション。紫色になっている東京駅周辺や六本木駅周辺など複数のエリアで満員電車並みの混雑になり、群集事故発生リスクが高くなると予想されます。
30年以内に70%程度の確率で起きるといわれる首都直下地震。それに備え、東京都が開発を進めているのがこのシステムです。
GPSなどから情報を収集し、帰宅困難者が密集しているエリアを赤色で表示、そのエリアにいる人のスマートフォンに情報を送信します。
東京都総務局総合防災部 西平倫治 課長
「情報提供をして、帰宅困難者自身の判断で混雑が解消できる方向に持っていければ」
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