旧統一教会 解散命令請求へ 質問権“回答拒否”と判断…段ボール8箱も「内容薄い」【もっと知りたい!】(2023年9月5日)
旧統一教会を巡り、政府は来月にも裁判所に解散命令を請求する方向で検討に入りました。番組の取材に、文部科学省の関係者は、7回にわたる質問権の行使に対して、教団は初めから適切な回答をしていなかったことを明かしました。
■警備を強化? 文化庁の入口が閉鎖に
旧統一教会に対し、質問権の行使を続けてきた文化庁。4日、その庁舎にある異変が…。
旧統一教会の問題を担当している文化庁の建物は大通りに面していますが、出入口が閉鎖されています。
番組の取材で文化庁の入口は、5日からすべて閉鎖されることが判明しました。職員でさえ隣の文科省を経由しないと庁舎内に入れないというのです。一体、なぜなのでしょうか?
文科省の担当者:「特段の理由はないが、職員、来庁者の安全を確保する観点から、文化庁の入り口を閉鎖することになりました」
職員や来庁者の安全を確保するために上げられた、警備のレベル。
■段ボール8箱の回答文書も…内容薄い
そうしたなか、4日、文科省のある方針が明らかになりました。世界平和統一家庭連合・旧統一教会について、東京地裁に解散命令を請求する方向で検討に入ったのです。
去年11月から旧統一教会側に対し、7回にわたって行使されてきた質問権。去年、旧統一教会から文科省に送られた回答文書は段ボールが8箱分でした。しかし、先月最後に送られてきたのは紙袋1つと、封筒1通だったということです。
回を重ねるごとに減っていったという、教団からの回答の中身。こうした対応が文科省を解散命令請求へと向かわせたのかというと、内情は違うといいます。
テレビ朝日 元文科省担当記者 青木駿:「ある文科省の関係者を取材したんですが、教団から届く段ボールの量が減った、回答が減ったから解散命令を請求するというわけではなく、そもそも最初から教団側からの回答には中身がなかったということです。段ボール箱を開けると、自分らが勝った裁判の記録や、パンフレットなどが沢山入っていて、そもそも内容が薄いものがほとんどだったということです」
では、なぜ7回も質問権を行使して、時間をかけて調査してきたのでしょうか。
青木記者:「質問権の行使というのは、文科省、文化庁からすると表向きの行動で、その裏では被害者のヒアリングが行われてきました。このヒアリングにとても時間を割いていた、時間を要したということです。どの部分が証拠となって、裁判で用いることができるのか、慎重に検討を重ねていって、今回の結論に至ったということです」
■元妻が信者の男性「後世に絶対に残したくない」
文科省が解散命令の請求に向けて動き出したことについて、元妻がおよそ1億円の献金を行い、家庭が崩壊した男性は次のように話します。
元妻が信者で長男が自殺した橋田達夫さん:「本当に今でもつらいです。統一教会は後世に僕は絶対に残したくない。だから解散命令まで本当に早くいってもらいたいと思っています」
仮に、裁判所が旧統一教会に対する解散命令を認めた場合、教団は具体的にどうなるのでしょうか。専門家は、次のように話します。
元東京地検特捜部 副部長 若狭勝弁護士:「宗教法人の実態が奪われる形になります。そのまま財産などを宗教法人として保有することができなくなります。それに伴って、税の優遇措置も当然なくなるということですから、旧統一教会側からすれば損失、損害になることは確か」
一方、文科省の動きについて、旧統一教会側は…。
旧統一教会:「現段階でのコメントは控えさせていただきます」
(「グッド!モーニング」2023年9月5日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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