クラゲ大量発生でシラス漁“ピンチ” 海水温上昇で…「相当な被害」(2023年8月30日)
瀬戸内海では大量発生したクラゲが最盛期を迎えたシラス漁に大きな打撃を与えていました。その対策、そして大量発生の原因は…。
愛媛県沖、しまなみ海道でつながった今治市の大島。大島を出港して瀬戸内海上で行われたシラス漁で船が網を引いていくと、網に絡まった白いブヨブヨとした物体はクラゲです。
愛媛県漁協 宮窪支所 關洋二運営委員長:「網が破けたり、揚げるのに普通だったら30分くらいなのに2時間も3時間もかかったり、魚は死んでいるし」
4、5年前から増加し出したというクラゲ。今年は6月ごろから漁業に影響を与え、シラスの水揚げは激減したといいます。
クラゲ駆除のために漁師たちが導入しようと考えているのが「クラゲカッター」。網に取り付けると、掛かったクラゲがワイヤによって粉々に砕かれる仕組みです。この新兵器導入を打ち出した約1カ月後…。
愛媛県漁協 宮窪支所 關洋二運営委員長:「先月の倍くらい増えているんじゃないか」
クラゲカッターは確かにクラゲを引き裂きました。しかし切断後に再生する個体が確認されたといい、結局、使用をやめたと言います。
愛媛県漁協 宮窪支所 關洋二運営委員長:「クラゲしか入らないし、1、2時間かけて収入がゼロだったら、それなら(漁を)休んだ方がいいと休んでいる人もいる。相当な被害やわ、本当に」
なぜ、クラゲの大量発生が起きているのか。専門家は…。
愛媛県栽培資源研究所 清水孝昭さん:「一つは温暖化によって海水温が上昇していることによって、あるいは冬場の水温が下がらないことでクラゲが増えることに有利に働いている」
例年、海水温が下がれば減っていくクラゲですが…。
愛媛県栽培資源研究所 清水孝昭さん:「発生の時期が早まっているような話もありますし、この時期(クラゲが)見え続けているということで当然、見えなくなる時期も後へ後へ延びてくる可能性もある」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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