北陸新幹線 金沢ー敦賀間が来年3月に開業 新大阪までの全線開業のめどたたず、関西経済には痛手か

北陸新幹線 金沢ー敦賀間が来年3月に開業 新大阪までの全線開業のめどたたず、関西経済には痛手か

北陸新幹線 金沢ー敦賀間が来年3月に開業 新大阪までの全線開業のめどたたず、関西経済には痛手か

 歴史が色濃く残る情緒豊かな街や、冬の味覚などが魅力の北陸地方。将来、その北陸と関西を結ぶことが計画されている北陸新幹線について、8月30日、JR西日本が会見を開きました。

 JR西日本 長谷川一明社長
 「北陸新幹線の金沢ー敦賀間の開業に向けましては、2024年3月16日土曜日の開業とさせていただきます」

 これにより北陸新幹線は約125キロ延び、福井駅のほか、加賀温泉駅や芦原温泉駅などを通ります。予定されている新大阪までの全線が開業すれば、新幹線が一筆書きでつながることになります。

 期待感が高まる一方で懸念されることも。

 新大阪までの全線が開業する時期は当初、23年後の2046年を想定していました。しかし、敦賀から新大阪の間は着工の時期が遅れていて、来年度も着工前の調査を続けることが明らかになっています。

 JR西日本 長谷川一明社長
 「具体的な着工ルートも出ておりませんし、あるいは財政上のスキーム(計画)の問題もある。現実的には環境アセスの問題も進展していない。課題はたくさんある。(着工時期について)メドがあれば申し上げたいが、早期着工を強く願う」

 さらに北陸新幹線が敦賀まで開通すれば、東京と福井の移動時間は30分以上短縮し、敦賀までは50分短縮され、首都圏への利便性は期待されます。

 その一方で、大阪と金沢方面を結ぶ特急「サンダーバード」は、北陸新幹線の開業に伴い、敦賀どまりになることも明らかに。

 北陸新幹線の全線開業が見通せない中、関西から北陸地方への利便性は高まるといえるのでしょうか。

【取材・報告=中野颯大記者】
 (Q.来年春以降、関西から北陸方面に向かう上で、どんなことが変わるのでしょうか?)
 現在、大阪から金沢までは、特急、サンダーバード1本で行くことができますが、北陸新幹線が来年3月に開業することで、サンダーバードは敦賀までとなるため、金沢方面に向かうためには、北陸新幹線に乗り換える必要があります。

 時間としては、福井駅までは3分、金沢駅までは22分短縮されることになりますが、旅行で向かう際には大きな荷物を持って移動される方も多くいらっしゃると思いますので、乗り継ぎの手間が増えることになります。

 その乗り継ぎについてですが、こちらが敦賀駅構内の様子を表したものですが、1階が在来線特急のホーム、そして3階が新幹線のホームとなり、1階から3階を行き来する必要があります。JR西日本は、この乗り継ぎの時間を、8分程度で想定しているということです。

 また、気になる料金は決まっていないということですが、現在よりも高くなることが想定されるということです。

 関西の経済界にとってみても、8年前に東京ー金沢間が開業した際にも、北陸から首都圏方面への利便性が高まるため、関西ではなく首都圏に向かう人が増えるという警戒感がありました。

 敦賀駅周辺でお話を伺っていても、東京へのアクセスが良くなることに期待感を示す方が複数いらっしゃいましたので、関西経済にとっては、今後、痛手となる部分が出てくるように感じますし、様々な面で関西にとっての北陸が遠のくように感じました。
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