2月22日は“愛がいっぱい”北京で婚姻届提出に行列・・・“別の価値観”の人も
日付に「2」がそろったきのう、中国では縁起がいい日として多くの人が婚姻届を提出しました。ただ、結婚する人の数は7年連続で減少し、政府も対策に乗り出す事態になっています。
記者
「北京市内の婚姻届を提出する役所には、午前中からカップルの列ができています」
なぜ、こんなに人が集まったのでしょうか。
婚姻届を提出した人
「2022年2月22日で『愛』がたくさんあるから」
きのうは西暦で2が6つも並ぶ珍しい日。中国語で「2」は「アル」と発音し、「愛」の発音と似ていることから、この日を選んで手続きするカップルが増加したのです。
北京市内では、きのうだけで4700組あまりが婚姻届の申請を予約し、区の担当者によると新型コロナの感染拡大以降、最多だということです。
婚姻届を提出した人
「幸せで円満であれば・・・あとは子どもを1人か、2人かな?」
「(2人で)楽しく暮らすのが一番大事」
一方、中国では2013年をピークに結婚する人たちが7年連続で減少しています。背景の一つが、経済的な負担です。
こちらは、結納金の映像です。
結婚の際には男性が結納金のほか、家や車を準備するのが中国の風習だといい、国営の新華社通信は100万元かかる地域もあると伝えています。こうした中、結婚ではなく、自分の生活に価値を見いだす人も・・・
大手IT企業に勤める秦さん(32)。北京市内で1人暮らしをしています。
古民家をリノベーションした部屋の家賃はひと月およそ10万円。寝室になっているロフトには天窓、部屋の屋上にはテラスがついています。
大手IT企業勤務 秦さん
「今の収入には満足しています。高い物が欲しいという感じでもありません」
自分の生活や、キャリアを大切にしたいという秦さん。結婚への意識を聞いてみると・・・
大手IT企業勤務 秦さん
「結婚には、大きな期待はしていません。経済的に自立していれば、結婚するか子どもを作るのかライフスタイルは自由に選べると思っています」
中国の若者の間では、秦さんのように、必ずしも結婚にこだわらない考え方も広まっているといいます。中国政府は若者に対し、結婚観の教育を推進する方針を示すなど、対策を打ち出していますが、若者の価値観まで変えられるかは不透明です。
(23日17:49)
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