「天然の冷蔵庫」涼しい山側の街を新発見 秘密は川に…富士山の湧き水“自然ミスト”【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年8月23日)

「天然の冷蔵庫」涼しい山側の街を新発見 秘密は川に…富士山の湧き水“自然ミスト”【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年8月23日)

「天然の冷蔵庫」涼しい山側の街を新発見 秘密は川に…富士山の湧き水“自然ミスト”【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年8月23日)

 22日に40都府県で「熱中症警戒アラート」が発表されるなど、厳しい暑さとなりました。そして番組はこれまでに「千葉県勝浦市」「茨城県北茨城市」と涼しいスポットを紹介してきましたが、「涼しさでは負けない!」と、新たに名乗り出る視聴者から連絡があり、現地を取材しました。

■ゲリラ雷雨 新潟で38.9℃「殺人的暑さ」

 家のドアを開けると、響き渡る雷の音。雨水が家の敷地内まで侵入しています。

 愛知県では22日午後、局地的に雨雲が発達、記録的短時間大雨情報が発表されました。

 関東でも暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になりました。

 道路が冠水し、大きく上がる車の水しぶき。水が滝のように流れている所もありました。

 各地でゲリラ雷雨が発生した一方で、ギラギラと照り付ける灼熱の太陽。22日に全国で最も暑かったのは、新潟の新津で38.9℃でした。

 新潟・上越市民:「いや、殺人的(暑さ) 。お化粧したいけど、流れちゃうから…」

 日中の東京も35.3℃を示しています。

 東京・高円寺から来た人:「ジメジメしているので、汗もすごいダラダラにかいちゃって」

 22日は全国174地点で、猛暑日となりました。

 連日厳しい暑さが続くなか、番組はこれまでに、先月19日放送で100年以上猛暑日を記録していない涼しい街・千葉県勝浦市。そして、先月26日放送で太平洋に面した茨城県北茨城市と“海側”の涼しいスポットを取り上げましたが、玉川徹氏のコメントを聞いた視聴者から、新たに連絡がありました。

 羽鳥慎一アナウンサー:「もしですね『いや、うちの方が』という方がいらっしゃいましたら」

 玉川徹コメンテーター:「2回連続で海なので、山から来ないかなと思っているんですよ」

■“富士宮の北海道”人口700人「クーラーない」

 その場所は…日本一の標高差を有する、静岡県富士宮市です。

 絶壁から、大小数百の滝が流れ落ちる圧巻の光景。国の天然記念物で、日本の滝百選にも選定された、天下の名瀑「白糸ノ滝」。他にもラフティングやパラグライダーなどのアクティビティも充実し、1年を通じて大自然を堪能できます。

 視聴者からの情報を受け、取材班が市の中心部に向かってみると、22日午後2時半のJR富士宮駅前は、手元の温度計は35℃を超えていました。

 駅前では、同じ時間帯の東京都心を上回る温度を記録。とても「涼しい街」とは言えません。

 駅周辺では、ハンカチで汗を拭う人もいました。しかし、富士宮市民に詳しく話を聞くと“富士宮の北海道”と言われているほど、涼しい場所があるといいます。

 富士宮市民:「どこも全国的に暑いんだけど。ここから北へ登っていく」「『富士宮の北海道だよ』ってよく言う。寒いよりも痛いです」

 北へ向かうことおよそ30分。標高およそ700メートルに位置する、富士宮市猪之頭に到着しました。人口わずか700人ほどの小さな地区で、小川が流れるのどかな雰囲気が広がっています。手元の温度計は28℃と、明らかに涼しいことが分かります。

 富士宮駅前と比較すると、7℃も気温が低いことが分かります。住宅の屋根にサーモカメラをあててみると、辺り一面が真っ青になりました。

 猪之頭に住む人:「クーラー置いてないです」「クーラーなんてないね。窓開けて寝れば、朝方寒いから布団かける」「クーラーないです」「(Q.クーラー1台もないですね?)ほとんどないと思いますよ、この辺」

 すると取材中に、テーブルに置いてあった紙袋が風で床に落ちました。クーラーがない部屋で、いかに風通しがいいか分かります。

■“自然ミスト”涼しさの秘訣 富士の湧き水

 番組に連絡をくれた猪之頭地区でキャンプ場「グランパパキャンプ」を営む、瀧澤尊広さんを訪ねました。

 瀧澤さん:「勝浦やって北茨城をやったその時に、玉川さんが『次は山かな』って言ったのを聞いて。そちらも涼しいとは思うんですが、涼しさでは絶対負けませんので」

 なぜ、こんなにも涼しいのでしょうか? その涼しさの秘密は川にありました。

 美しい木々の緑と、川の水面から冷気が上がる幻想的な光景が広がっていました。

 瀧澤さん:「避暑地キャンプというか、モヤがかかって、そのままミストに“自然ミスト”」

 水温計の表示を見てみると、川の温度は12.0℃でした。

 サーモカメラで見ると、川は真っ青になりました。水を触った指先の部分も、青くなっているのが分かります。

 瀧澤さん:「もう間違いなく、この川ですね 富士山の雪解け水が富士山の地中に入って、麓の湧き水として出てくる。湧き水ですから、水温自体が低いんです。海もない、富士山の麓。これが違いかなと」

 涼しさの理由は「富士山の湧き水」だといいます。

 源頼朝が富士の巻狩りで陣を張ったことから名付けられた「陣馬の滝」など、富士宮市内16カ所が「保存湧水池」に指定されています。

■道路の上に川 「天然の冷蔵庫」サーモ真っ青

 道路の上を川が流れる「洗い越し」と呼ばれる名所もあります。

 富士市からの観光客:「(Q.お目当ては?)川です」「小さいころから遊びに来ていたので」「結構、涼めました。ずっと居ちゃいます」

 まさに、湧水の街・富士宮市。長袖を着ている人も多く目立ち、涼しさを求め、多くの観光客が訪れていました。

 大阪からの観光客:「もう天然の冷蔵庫みたいな、クーラーですね」

 北海道・札幌からの観光客:「札幌より涼しいなって。住みたいなって…」

 静岡・沼津市からのキャンプ場利用客:「富士山のありがたさ。夜だとちょっと寒いぐらい」

 午後7時半すぎ、ベットに横になる瀧澤さん。部屋の温度は26℃です。すると…。

 瀧澤さん:「ちょっと寒いな…」

 横になってから、およそ40秒後、置いていた掛け布団をかけ始めます。

 サーモカメラを見てみると、部屋全体は「真っ青」、身体は熱がまだ残っているものの、頭の部分は温度が低くなっているのが分かります。

 瀧澤さん:「寝心地はホテルと変わらない。エアコンもないから、のども痛くならない。涼しいですね。市内のほうは蒸し暑いんですけど。緑と、まさにこのミスト。それが自慢かなと。負けません!!」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年8月23日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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