“ニセ僧侶”上野東照宮に出現 「お札」「数珠」を1万円で売り付け 中国でも問題化【もっと知りたい!】(2023年8月23日)

“ニセ僧侶”上野東照宮に出現 「お札」「数珠」を1万円で売り付け 中国でも問題化【もっと知りたい!】(2023年8月23日)

“ニセ僧侶”上野東照宮に出現 「お札」「数珠」を1万円で売り付け 中国でも問題化【もっと知りたい!】(2023年8月23日)

 コロナ禍が明け、各地がにぎわうなか、東京・上野東照宮では“ニセ僧侶”が出現し注意を呼び掛けています。ニセ僧侶とは何者なのか、取材しました。

■ニセ僧侶が“詐欺行為” 上野東照宮は怒り心頭

 上野東照宮 禰宜(ねぎ) 嵯峨まきさん:「そちらの鳥居の近くでした。この辺りにいました。この辺でお客さんと話をしていたという感じ」

 東京・上野公園にある上野東照宮。1627年に創建され、徳川家康公を神様としてまつる神社ですが、先月23日ごろから出現し始めたのが、法衣姿のニセ僧侶です。

 嵯峨さん:「オレンジ色の僧衣を着ていて、白いキャップをかぶっていた。ここでヨーロッパ系の観光客に話し掛けていた」

 訪れた観光客に次々と声を掛け、“上野東照宮の修理費用になる”として「お札」のようなものと「数珠」を1万円で売っていたというのです。

 ニセ僧侶は、職員が声を掛けると慌てて逃走したといいます。

 売られていた数珠を見せてもらうと、異常なほど軽い数珠に、英語と漢字が書かれた、プラスチック製のお札のようなものでした。

 嵯峨さん:「平日ですと、半分以上が外国人観光客ですので、インバウンド需要をあてにした詐欺というのは許せない」

 上野東照宮では、こうした僧侶や売られている数珠などとはまったく無関係だと怒り心頭に話しています。

 近くで店を構える女性も、その姿を目撃していました。

 店員:「(Q.ニセ僧侶見たことある?)あるあるある。コロナになってからは来なくなったけど、コロナ禍が明けたら来てる。日本語(話してるの)聞いたことないよ」

■上野公園や秋葉原にも…「日本人じゃない?」

 こうしたニセ僧侶は、2012年にも出没していました。

 丸刈りで、茶色い法衣のような服を見にまとった男。秋葉原や上野の繁華街を練り歩きながら、道行く人にしきりに声を掛けています。同じように声掛けをする法衣に白い帽子姿の女性もいました。

 これは、日本でニセ僧侶について取材したジャーナリストが撮影したものです。

 ジャーナリスト 藤倉善郎氏:「私が見たのは、上野とか秋葉原でやっていたので、観光客にも声掛けてますし、日本人にも声を掛けていた」

 そして2年前にも、上野東照宮から700メートル離れた上野公園の中でニセ僧侶に付きまとわれたという男性がいました。

 出勤途中ニセ僧侶に遭遇 石川港さん:「10メートルくらい付きまとわれて『警察に行く?』というと、向こうはすぐ逃げた」

 その時撮影したニセ僧侶と思われる人物の写真です。「近くの寺を建て直すために寄付をしろ」としつこく迫ってきたといいます。

 中国で生まれ日本に帰化した男性は、ニセ僧侶が話すイントネーションに違和感を持ちました。

 石川さん:「(Q.言葉は?)日本語。下手だけど。発音聞くとすぐ分かるので、日本人じゃないというのは分かる。(中国の)南の方の人かな?」

■“本物”僧侶が叱責も 中国でもトラブル多発

 取材を進めると、ニセ僧侶は中国でも問題になっていることが分かりました。

 男性:「帽子を取れ。これは詐欺だ」

 中国国内のSNSに投稿された動画です。ニセ僧侶が戸別訪問をしながら金を要求していたところ、本物の僧侶に見つかり「あなたは詐欺師だ」と叱責されている様子が映っています。

 さらに、中国南西部にある成都では、ニセ僧侶グループが道行く人に、お札を渡して金銭を要求するトラブルが続発。こうしたお札は、インターネット上で格安で販売されているというのです。

 「観音菩薩の金のお守り」という商品名のお札は、およそ180円。中国のサイト上では、こうしたお札が1枚数百円で、何種類も売買されています。

 藤倉氏:「その気になればいつでも誰でも始められちゃうことなので。海外から日本に旅行に来たバックパッカーとかが、ちょっと旅費稼ごうかなと思って短期的にやることも、その気になればできる。当然、入ってくる(外国)人が増えれば、こういう詐欺的なことをする側に回る人が出てくるということもなくはない」

(「グッド!モーニング」2023年8月23日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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