処理水放出に中国「極めて身勝手」韓国「計画上の問題はない」 24日にも海洋放出へ日本政府が正式決定|TBS NEWS DIG
東京電力・福島第一原発の処理水を海洋に放出する方針をめぐり、政府は関係閣僚会議を開いて、あさってにも放出を開始することを正式に決定しました。
岸田総理
「(漁業者の)生業継続に対する不安に対処すべく、たとえ今後数十年の長期にわたろうとも、ALPS処理水の処分が完了するまで政府として責任をもって取り組んでまいります」
総理官邸で行われた関係閣僚会議で、政府は気象・海象条件などに支障がなければ、あさって24日に放出を開始することを決定しました。
政府関係者によりますと、福島では来月から底引き網漁が解禁されるため、その前に放出を開始し、1週間程度モニタリングのデータを集めて、漁業の安全性をアピールする狙いもあったといいます。
また、渡辺復興大臣は、風評被害対策に関するタスクフォースの初会合を25日に開き、政府一丸となって不安解消に取り組んでいくと表明しました。
処理水の放出日が決まったことについて福島県民は…
「子どもたちの健康被害がないかどうか、食べ物を通して、それがすごく心配」
「科学的な根拠が示されているから大丈夫だと思う」
一方、漁業者からは不安の声が上がります。
漁師 小野春雄さん
「あまりにもおかしい。話し合いをして我々が納得して流すと私は思っていた」
福島県新地町で50年以上漁師を続ける小野春雄さんは憤りをあらわにします。
処理水をめぐっては、国と東京電力は2015年、「関係者の理解なしには、いかなる処分もしない」と漁業者に約束していました。
漁師 小野春雄さん
「福島県の漁業者は誰一人納得している人はいない、みんな反対。一国の総理大臣がなんで約束破るの」
東京電力は「関係者の理解は得た」という政府の認識のもとで放出に当たると説明しています。
Q.東京電力として(2015年の)約束は今でも遵守できているとお考えか
東京電力ALPS処理水対策責任者 松本純一氏
「この約束については遵守しますし、今後も遵守するということだと思っている」
西村経済産業大臣は先ほど、福島県漁連の関係者と面談し、改めて理解を求めました。
福島県漁連 野崎 哲 会長
「我々は反対であるという形で、今後とも臨みたいと思っています」
中国外務省 汪文斌報道官
「この行動は極めて身勝手で無責任だ。重大な懸念を示し、強く反対する」
一方、中国外務省は処理水を「汚染水」と改めて表現し、「日本側が放出計画を撤回するよう促す」と強調。「あらゆる必要な措置を講じる」と主張しました。
記者
「今、垂秀夫大使を乗せた車が中国外交部に入ります」
また、先ほど、在中国日本大使館の垂秀夫大使を呼び、直接抗議しました。
韓国政府 パク・クヨン国務調整室第一次長
「放出に計画上の科学的・技術的問題はない」
韓国政府の担当者は決定を受け入れる立場を表明しましたが、「放出に賛成や支持をしているわけではない」として、計画と異なる部分があれば中断を求める方針を示しています。
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