135キロの氷柱が30分で芸術作品に…“氷彫刻”の世界 世界中の大会で優勝する職人はホテル従業員【news23】|TBS NEWS DIG
イベントやホテルの宴会などに登場する氷彫刻。どうやって作っているかご存じでしょうか? 氷の彫刻の世界大会で何度も優勝した職人に密着。実はホテルの従業員なんです。
■世界大会で優勝する51歳
都内のホテルの宴会場に運び込まれたのは、135キロの氷の塊。
お盆の連休中で、たくさんの子どもが見ている中、始まったのが、氷彫刻、アイスカービングのライブショーです。
削るのに使うのはチェーンソー。削られた氷が高く舞い上がります。
大まかに削ると、今度はノミを使って細かく形成していきます。
迷いなくどんどん削っていきますが、設計図は頭の中にあります。一体何が出来上がるのか?
作っているのは、西武・プリンスホテルズワールドワイド アイスカービング担当の小阪芳史さん、51歳。
その作品が、世界で高い評価を受けているのです。
2013年にフィンランド、2014年にはスロバキアでの大会で優勝。
最近では、国内の2つの大会でも優勝しました。
作り始めてから20分ほどで形はほぼ完成。さらに細かな装飾を加えていきます。
作っていたのは金魚。細かなうろこを一枚一枚彫っていきます。
そして仕上げです。バーナーで氷をあぶり始めました。
表面を融かすことで、氷が透明になるのです。
小阪さん「完成しました。ありがとうございました」
今回の作品は、高さ1メートルの金魚と花火。今にも泳ぎ出しそうな躍動感と迫力。細かなひれの動きや、うろこなど、繊細さもあります。
男の子「迷いのないチェーンソーを動かす素早さが、かっこよかったです」
女の子「ガリガリってやっているところが、パキッって今にも割れそうで、すごいプロなんだなと思いました」
この氷彫刻は触っても大丈夫。展示中もどんどん融けていますが…
小阪さん
「氷は融けて無くなっていくもので、はかないんですけど、そこが氷彫刻の魅力だと思います」
■世界的職人が、夏休みの工作をアドバイス
氷彫刻は、展示が終わるとすぐに取り壊されます。
そもそも、宴会などの装飾として作られますが、小阪さんは、それを作る専門の従業員としてホテルに勤めているんです。
年間200ほどの作品を作っているといいますが、小阪さんの普段の仕事場は…
ーー寒いですね…何℃ぐらい?
小阪さん「マイナス7℃ですね」
この日は、弟子と一緒に花火の彫刻を制作。
弟子の桂田義己さん(25)は、元々パティシエとしてホテルに入社しましたが、小阪さんの技術に感動し、弟子入りを志願したといいます。
今は、師匠と弟子の2人で、氷彫刻だけではなく、ホテルで使用する木彫りの像や、発泡スチロールで作る模型なども製作しています。
世界的な評価を受ける小阪さんの、ものづくりの原点は…
小阪さん
「小学校の夏休みの宿題ってありますよね。竹ひごを買ってきて、竹ひごで1mぐらいのカヌーを作ったときもありました」
子どものころは、大工になりたかったという小阪さん。
夏休みの工作のアドバイスを聞きました。
小阪さん
「人が作らないものを作る。見たもので、自分の中で、想像を膨らましてるときもありますけども、寝てるときに夢の中に出てくるときもある」
世界の技術に触れた子どもたち。夏休みの良い思い出になったようです。
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