ガソリン上昇 15年ぶり高値 9月に政府補助終了“募る不安”(2023年8月17日)
値上がりが止まらないガソリン価格についてです。181円台と15年ぶりの高い水準になっていますが、専門家は200円の大台を超えるのはどうやら時間の問題のようです。
■夏休みを直撃 ドライバー悲鳴
楽しい買い物ですが、喜んでばかりもいられません。
利用客:「通勤にも車を使っているので。行くたびに(ガソリン代が)177円とか180円近いので家計も逼迫(ひっぱく)している」
レギュラーガソリンの全国平均価格は13週連続で上がり続け、16日に発表された14日時点の価格は前の週より1.6円値上がり、1リットルあたり181.9円。181円台になるのは15年ぶりです。給油もいつも通りとはいきません。
利用客:「ここは安いから助かる。満タンにしておこうと思って」
東京・世田谷区にあるスタンドは1リットルあたり179円。平均価格より3円ほどお得です。
キャンピングカーで生活しているという男性は…。
男性:「最近は1カ月の生活費が爆上がり。(月に)15万円ほどガソリン代だけでかかる」
3円違うだけで家計は大きく変わりそうです。17日正午すぎに突然、スタンドに異変が。やはり値上げの波には逆らえないのか…。数時間後、レギュラーガソリンの価格は
1リットル179円から182円に上がっていました。
■9月に政府補助終了“募る不安”
車が商売道具の運送会社。契約先のスタンドから送られる請求書の値段は上がり続ける一方だといいます。
運送会社「ハンディーズ」 宇津木猛部長:「去年と比べると(軽油代は)1カ月で25万円ほど上がった。運送業としては恐ろしい金額になっている」
ただ、今後も安くなる気配はありません。政府による軽油やガソリンの補助金は9月末で終了する予定です。では、どこまで値上がりするのでしょうか。
ニッセイ基礎研究所経済研究部 上野剛志上席エコノミスト:「1リットル=200円にのせてもおかしくない」
200円の大台に到達する時期は、すぐそこまで迫っていました。
■お盆を直撃 運転手に聞く“節約術”
1リットル181.9円。15年ぶりの高値となったガソリン価格。出口は見えないといいます。
ニッセイ基礎研究所経済研究部 上野剛志上席エコノミスト:「史上最高値は2008年の1リットル185.1円。これをあと数週間で恐らく突破」
高騰の理由は3つあります。原油の輸出国で減産が続いていること。2つ目が円安による輸入価格の高騰。そこに9月末で終了する政府のガソリン補助金が追い打ちを掛けます。
ニッセイ基礎研究所経済研究部 上野剛志上席エコノミスト:「補助金終了を前提にすると、原油価格・円相場の動きがダイレクトに影響する。年末時点で国内のガソリン小売価格は1リットル200円にのってもおかしくない」
人口が集中する北半球で冬場に暖房需要が高まるため、年末に200円を超える可能性があるといいます。
ニッセイ基礎研究所経済研究部 上野剛志上席エコノミスト:「政府の対策が打たれるかが注目される」
ドライバーはガソリンの節約に、あの手この手です。
ドライバー:「ガソリンスタンドやメーカーのアプリがあるので、割引やポイント付くのでそこで給油したり」
お盆休みに青森に帰省した男性。高速を降りるまで給油しないと決めていました。
青森に帰省した人:「高速道路は(1リットル)200円とかする。帰って来られる分だけ入れて少しでも安く…」
ガソリンを節約しようと運転も工夫しています。
青森に帰省した人:「急発進すると一気にガソリン使うから、そこをまず気を付けている」
さらに…。
青森に帰省した人:「遠くの信号がもう赤に変わると思ったら、アクセル離して惰性でゆっくり行く。自分がグッと踏まない限りはガソリンを無駄なく使ってくれる」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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