東海道・山陽新幹線が一時全線ストップ…静岡の大雨でなぜ博多まで?(2023年8月16日)

東海道・山陽新幹線が一時全線ストップ…静岡の大雨でなぜ博多まで?(2023年8月16日)

東海道・山陽新幹線が一時全線ストップ…静岡の大雨でなぜ博多まで?(2023年8月16日)

 一時、東海道・山陽新幹線が全線ストップしました。なぜ静岡の大雨が、博多にまで波及したのでしょうか?

■静岡の大雨で…なぜ全線ストップ?

 そもそも、静岡と三島の間で運転を見合わせたのが16日午前8時半ごろのことでした。ところが、午前11時には、運転見合わせは新大阪-博多間の山陽新幹線部分も含め、全線に拡大していきました。

 その後、山陽新幹線が折り返しで運転を再開したのは午後0時半ごろでしたが、なぜこの区間だけでも運転を続けられなかったのでしょうか?JR西日本に聞いたところ、こういう理由があるそうです。

 いまやピーク時には“3分に1本”のペースで運転されているという新幹線ですが、静岡-三島間で運転を見合わせたと同時に、東京行の新幹線がどんどん静岡で詰まっていくことになります。

 そうなると、全線でいったん運転をやめ、「どの車両がどこにいるのかを把握」する必要があります。そのうえで、折り返し運転を再開するために「ダイヤを新たに編成」する必要が出てきます。

 ですので、そのダイヤに沿って運転を再開するのには、ある程度時間がかかってしまうということでした。

■静岡の大雨 いつまで続く?

 今後も大雨が続けば、また今回のようなことが起こる可能性があります。では、静岡の大雨はいつまで続くのでしょうか?気象予報士の今村涼子さんに解説してもらいます。

 今後もまだ激しい雨が予想されていて、再び交通機関への影響が出ることも考えられます。

 そこで、いつものレーダーに、東海道新幹線を載せて見てみます。16日朝から時間を動かしますと、特に静岡県内の沿線上に活発な雨雲がかかり続けました。台風7号の影響が残ったからで、特に静岡沿岸では、暖かく湿った南風と山から吹き降りる北風がぶつかって局地的な前線ができました。これで雨雲が発達しやすくなり、大雨になったというのが原因です。

 この後、時間を進めると、静岡県内の雨雲はだんだんと収まってきましたが、今度は岐阜県内に雨雲がかかります。午後3時台に、岐阜市と関市で1時間に100ミリという猛烈な雨が解析されました。

 今後、16日夜にかけても活発な雨雲から局地的に激しく降る恐れがあり、東海で1時間に80ミリと予想されています。雨雲が東海道新幹線などの沿線にかかる恐れがあります。そうなると影響が出る降り方になることも考えられます。

■交通機関に影響? 17日午前まで急な雨に注意

 東海道新幹線の運転規制の基準の一つとして、去年から線路から離れた場所で発生する土石流に備えるため、「土壌雨量」も指標にしています。

 そこで、現在の土の中の水分量を見ても、静岡県内は、この3日間で多い所で200ミリ超と、かなり多い状況となっています。平年の1カ月分以上の雨が降ったことにより地盤が緩んでいます。なので、今後ちょっとした雨でも、土砂災害が発生して、それが交通機関に影響することが考えられます。

 特に16日夜、17日午前中まで注意が必要となりそうです。

(「スーパーJチャンネル」2023年8月16日放送)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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