台風7号 各地で猛威 京都では橋が崩落…住宅に土砂「もうパニック」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年8月16日)

台風7号 各地で猛威 京都では橋が崩落…住宅に土砂「もうパニック」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年8月16日)

台風7号 各地で猛威 京都では橋が崩落…住宅に土砂「もうパニック」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年8月16日)

 一時、大雨特別警報が発令されていた鳥取市ですが、24時間の雨量が観測史上最大を観測しています。平年の8月ひと月分の3倍近い大雨が一日で降りました。

■約1800人が孤立状態 鳥取市

 お盆の列島を直撃した真夏の嵐。今年初めて上陸した台風7号が、各地で猛威を振るいました。

 各地に残された台風の爪痕。

 大雨特別警報が出された鳥取市では、土砂崩れで道路が寸断、およそ1800人の住民が今も孤立状態となっています。

 孤立した地域の高校生:「市内のほうに出られないので、それがどうなるかっていうのが一番心配です」

■鳥取市の被害状況 車載カメラが捉える

 15日に2018年の西日本豪雨以来、5年ぶりに「大雨特別警報」が出された鳥取市。

 鳥取港近くの海水浴場に来ていますが、雨風ともに強くなってきています。日本海も白波が立っています。そして海岸線近くの道路には、激しく雨が打ち付けています。

 午後4時40分、鳥取市内に鳴り響いたサイレン。気象庁は、鳥取市全域と八頭町に「緊急安全確保」を発表。5段階の警戒レベルのうち最も高い、レベル5にあたります。

 鳥取市を流れる佐治川の映像。激しくうねった濁流が橋をのみ込まんばかりに押し寄せています。鳥取市によると、佐治川にかかる橋が一部崩落しました。

 撮影者:「これはヤバいわ…」

 仕事で鳥取市佐治町の道路を通っていた男性は、車載カメラで鳥取市の被害状況を捉えていました。画面右に流れているのは佐治川で、車窓からも濁流が激しく橋に打ち付けている様子が分かります。橋の近くの道路には、川からあふれた濁流あります。

 さらに進むと、左側の斜面から土砂が崩れ落ち、道路一面を覆っています。

 撮影者:「ごっついがな、これ。崩れとりますがな」

 八頭町に入ると、車載カメラが捉えたのは濁流で護岸が削られ寸断された道路でした。

 撮影者:「うっそー」

 鳥取市では、佐治川沿いを通る国道482号線などに土砂が流れ込んだことで通行不能に。孤立状態になっている地域が続出しています。

 孤立した地域の高校生:「過ごせるくらいの食料とかはあると思います。市内のほうに出られないので、それがどうなるかなっていうのが一番心配です。学校とかも出られるかどうか分からないので、ちょっと怖いです」

 鳥取市によると、佐治町のすべての世帯など市内22地区、合わせて1789人が孤立状態になっています。

■温泉街のシンボル 濁流にのまれ水没

 鳥取県中部の三朝町でも、温泉街の近くを流れる三徳川が台風7号による記録的な大雨で増水。鳥取県を代表する三朝温泉では、温泉街のシンボル「河原風呂」が濁流にのまれ水没する被害が出ました。

 三朝温泉「旬彩の宿いわゆ」 知久馬宏平社長:「急に川が増水して、どんどん水かさが上がっていった状況で。一気にぐっと水位が上がって、屋根もかぶって、屋根も流されてしまった。一気にあそこまで(水位が)上がったっていうのは、近年私も記憶がないですね」

 鳥取市に出された大雨特別警報は雨が弱まったため、午後11時すぎに大雨警報に切り替えられています。

■川が越水 住宅に土砂「もうパニック」

 15日未明から大荒れの天気となった京都府舞鶴市。午前11時ごろに暴風域に入り、被害も相次ぎました。

 伊佐津川にかかる橋が崩落。そのすぐそばには橋を渡る途中だったのでしょうか、電動カートが取り残されています。国道では道路が冠水。大きな水しぶきが上がっています。

 街の中心部を流れる「高野川」は越水しました。その時に流されてきた木が残っています。

 近隣住民:「1時間ぐらい冠水していた。ちょっと怖いなって…」

 こちらの住宅では、増水した川の水や土砂が住宅の玄関まで押し寄せたといいます。

 被害に遭った住民:「浸水したのが抜けない」「(Q.これは川の水ですか?)川の水です。濁流が押し寄せてきました。(玄関の)中まで全部入った。床下に全部泥が入り込んでいるので、家の中が泥臭くて。もう、パニックです」

 別の住宅では、男性2人がぬれた「畳」を運んでいます。

 被害に遭った住民:「前の川が氾濫して、床上浸水しまして、それの畳出しです。もう見てのありさまで…」

 床上浸水し、泥だらけの畳。庭に横たわっている倒木は別の場所から流れてきたものだといいます。さらに、被害があったといいます。

 被害に遭った住民:「あと、ここに止めていた軽自動車が流されました」「(Q.ここに軽自動車を止めていた?)止めていた車が、この川から流れていきました」「(Q.今もうどこにあるかは?)海ちゃいますかね…」

 家の中は泥だらけになり、数人で泥をかき出す作業に追われていました。

 被害に遭った住民:「もう、泥まみれなので。畳を全部出して、もう使えませんし。泥の撤去・洗浄とか、7日から10日はかかるんじゃないかと。毎日やって」

■川がみるみる増水「今回は一気に氾濫」

 隣接する福知山市でも、大雨による深刻な被害がありました。市内の道路は陥没しています。

 茶色く濁った水が、住居の裏口にすごい勢いで流れこみ、急きょ作った「水嚢(すいのう)」を並べ、家への侵入を防いでいます。

 撮影したHironyさん:「昼ごろから急に雨が強くなってきて、隣の川がどんどん増水していって、1時間半ぐらいでもう氾濫して、水があふれて住居側のほうに」

 住居の横を流れる小さい川。普段は穏やかで、水位も高くありませんが、徐々に水位は上がり、そしてみるみる増水、突然の出来事に逃げる間もなかったといいます。

 撮影したHironyさん:「川の勢いは、もうかなり強いですね。濁流みたいな感じになってますね。年に1回ぐらい氾濫するけど、今回は一気に氾濫した。いつもよりスピードがすごい速かったですね。水が今回かなり多いなって思っていたら、もう急に氾濫って感じでした。どんどん水が上がるので、これはちょっとやばいなって…。水嚢を作っていたおかげで、水嚢ギリギリで(水の侵入が)なんとか収まってくれて」

 壁にはくっきりと水の跡がありました。いかに水位が高かったかが分かります。幸い、けがはありませんでした。

 綾部市では、濁流が住宅の敷地を流れ、建物が倒壊。階段を滝のようにすごい勢いで水が流れ落ちています。

 京都市では、最大瞬間風速が25.3メートルと今年一番の暴風となるなど、各地で荒れた天気となりました。

■ゴルフ練習場が倒壊 鉄柱ごとなぎ倒し

 15日午前5時前、和歌山県の潮岬付近に上陸した台風7号。

 8月の観測史上最大となる最大瞬間風速28.7メートルを観測した奈良市では、ゴルフ練習場の鉄柱が倒壊。倒壊の瞬間を捉えた防犯カメラ映像を見ると、鉄柱に張られたままのシートが強風で押され、鉄柱ごと倒壊しているのが分かります。

 目撃したごみ収集の作業員:「事務所で作業をしていたんですけど、動いてるなと思ってぱっと見たらバーンって」「雨より風のほうが、すごかったです」

■樹齢200年の大木倒れる「異常な風と思った」

 三重県尾鷲市では、最大瞬間風速37.9メートルを観測。寺の境内に生えていた樹齢200年の木が倒れるなどの被害が出ました。

 念仏寺 山本哲史住職:「たぶん午前2時半すぎぐらいに、すごい風が吹いたんですよ。建物が震えるような風が来たんで、これはちょっと異常な風だなと思っていたんですけど。まさか、このような状態とは思わないじゃないですか。怖いですよ。電信柱が倒れたり気が付きませんから。雨が降っていたら」

 尾鷲市内の別の住宅では、家の裏側にある雑木林で高さ15メートルほどの大木が何本も倒壊。倒れた瞬間、家が揺れるぐらいの衝撃と、ものすごい音がしたといいます。

 近隣住民:「あの木の半分が向こうに行って、あとのほうはこっちのほうに屋根にかかっているんですよ。まっすぐ立っていた木が枝割れして、向こうに半分行った感じで。あれが、まさか折れるとは思わなかったんやけれども…」

 尾鷲港には、大量の木材や漁具など様々なものが流れ着いていました。

 ガソリンスタンドの関係者:「これなんか釘でしょ。こういうのが車で見に来るので、結局パンクとかしてはいけないので、拾いながら」「(Q.ちょっと危ないですね。鏡?割れた鏡?)いやいや廃材。ステンレスの廃材です」「(Q.これは波がここまできたんですか?)大潮、満潮の時に、ちょうどここに水が入った。ここに物が残ったという感じです。この辺までは来たことがあるんですけど、きのうの台風は風と波が高潮とすごかったなと思って、何十年ぶりだなと思います」

 15日午後8時に、日本海に抜けた台風7号。鳥取県など本州からは離れつつありますが、湿った空気が列島に入り続けているため、16日も大雨に警戒が必要です。

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年8月16日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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