フジコ・ヘミングさんが伝えたい“戦争の愚かさ” “敵国の音楽の演奏”が憚れる時代もピアノに向き合った日々|TBS NEWS DIG

フジコ・ヘミングさんが伝えたい“戦争の愚かさ” “敵国の音楽の演奏”が憚れる時代もピアノに向き合った日々|TBS NEWS DIG

フジコ・ヘミングさんが伝えたい“戦争の愚かさ” “敵国の音楽の演奏”が憚れる時代もピアノに向き合った日々|TBS NEWS DIG

「魂のピアニスト」として知られ人々を魅了するフジコ・ヘミングさん。戦時中は岡山への疎開を経験、また戦後は何度もウクライナでコンサートを行ってきました。スウェーデン国籍の彼女が伝えたい「戦争の愚かさ」とは?

フジコ・ヘミングさん
「(東京大空襲で)家族連れで何十人、何百人と真っ黒な顔して、目だけがぎょろぎょろ光っていた。戦争でみんな、そういうふうになっちゃったんでしょう。罪もない人が家を焼け出されて行くところがなくて、トンネルの中に家族連れで住んで。そういうのを見たから」

フジコ・ヘミングさんは、日本人のピアニストの母、スウェーデン人の画家で建築家の父の間にベルリンで生まれました。幼いころ、一家で東京に移り住み、母の手ほどきでピアノを始め、その才能が花開きました。

太平洋戦争末期、東京はたびたび空襲に見舞われます。フジコさんは戦火を逃れ、親戚を頼って岡山県総社市に疎開しました。

78年前、フジコさんが弾いたピアノは今も残っています。当時、「敵国の音楽の演奏」は、はばかられる時代。フジコさんは毎日、ピアノに向かっていました。

フジコ・ヘミングさん
「日本の兵隊が、たくさん小学校に駐屯していた。いろんな日本兵が私のピアノを聴いて、感激して。ある時、家にいたら、すばらしい合唱が聞こえてきた。『サンタルチア』の合唱。『え?』と思って窓から見たら、日本兵が合唱しながら行進している。あんなに感激したことは初めてだった。私のピアノにも影響されて、『ヨーロッパの音楽をやりましょう』となったのでは」

ウクライナでも幾度となくコンサートを開いてきたフジコさん。フジコさんのファンの中には、今まさに戦火にさらされている人も。そのフジコさんの国籍のあるスウェーデンもロシアの脅威に。

フジコ・ヘミングさん
「私、ウクライナには毎年行って演奏していた。だからとっても考えられない、悲しくて。私はスウェーデン国籍。頑として中立であったほうがいいけど。そこへ爆弾か何か飛ばされたら地球は吹っ飛んじゃうんじゃない?」

<Q.戦争がなくなるためには、私たちがどういう心持でいたらいいのでしょうか?>
フジコ・ヘミングさん
「人を怒らせるようなことは絶対に言わないこと。私は人を傷つけることは、どんな嫌なやつでも、黙って言わない。Schweigen ist Gold。沈黙は金なり(ドイツ語)」

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