“極めてレア”現象…「例年にない」金色に輝く公園の池 その正体は?(2023年8月4日)

“極めてレア”現象…「例年にない」金色に輝く公園の池 その正体は?(2023年8月4日)

“極めてレア”現象…「例年にない」金色に輝く公園の池 その正体は?(2023年8月4日)

■驚きの光景 黄金色に輝く公園

 東京・調布市にある「実篤公園」。有名小説家「武者小路実篤」が住んでいたといわれるこの場所で今、驚きの光景が広がっていました。まるで金箔(きんぱく)のように金色に輝く公園内の水路。

 見に来た人:「黄金色に輝いていて、この緑の中に黄色が映えている」 

■「かつてなかった」 キラキラが拡大

 さらに今年は園内の池にも“異変”が起きていました。

 調布市 武者小路実篤 記念館 柏原公毅さん:「例年、うっすらと広がって池の縁などでキラキラしていることはあったが、これほどまで全面に厚く広がっているのはかつてなかった」

 普段は森林が水面に反射して黄緑色に見えますが、今年は池全体が金色のように輝いて見えます。かつてないほど広がった金色の正体とは。

■ヒカリモが生む“極めてレア”現象

 池が金色に変化した東京・調布市の「実篤公園」。なぜ、ここまで水が金色に見えるのか公園の担当者はある生物が金色に見せているといいます。

 調布市 武者小路実篤 記念館 柏原公毅さん:「あれは『ヒカリモ』と言いまして、いわゆる藻の一種です」

 水が金色のように見えるのは「ヒカリモ」と呼ばれる藻の一種が日の光に反射することで水が金色のように見えたのだといいます。

■「例年にない」 金色に輝く公園の池

 さらに、今年は金色に見える範囲も広がっているというのです。

 調布市 武者小路実篤 記念館 柏原公毅さん:「全面にかなり広がっていて、例年はこれほどではないが、今年は特に大きく広がっている」

 現在、公園内で水が“金色”に見えるのは3カ所です。例年よりも広い範囲で金色に見えることついて専門家は、今年は雨が少なかったことが関係しているといいます。

 国立科学博物館 菌類・藻類研究 辻彰洋研究主幹:「ここしばらく雨が非常に少なかったことによって(ヒカリモが)雨で流されて密度が少なくなることがなかった」

 東京は3日までの1カ月間で、平年と比べて2割ほどしか雨が降っていません。

 通常、雨が降ると「ヒカリモ」が流されて個体が減少してしまうといいます。しかし、今年は雨が少なかったことで「ヒカリモ」が流されることなく、例年よりも広範囲で池の水が金色になっているのだというのです。

 国立科学博物館 菌類・藻類研究 辻彰洋研究主幹:「ヒカリモの密度がある程度、増えてこないと(金色)にならないし、表面に浮いてくるんですね。それがある程度の密度にならないと(存在に)気付かない」

 洞窟などではなく、屋外で水が金色に見えることは極めてまれなことだといいます。

 調布市 武者小路実篤 記念館 柏原公毅さん:「都内で見られる所はほとんどないと思うのでぜひ、こちらに来ていただいて『ヒカリモ』をご覧いただきたい」

 この景色が見られるのは11月ごろまでだといいます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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