日大・林理事長「疑惑否定」から一転…アメフト部寮から覚醒剤と大麻【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年8月4日)

日大・林理事長「疑惑否定」から一転…アメフト部寮から覚醒剤と大麻【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年8月4日)

日大・林理事長「疑惑否定」から一転…アメフト部寮から覚醒剤と大麻【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年8月4日)

 日本大学アメリカンフットボール部の大麻問題で、新たな動きがあった。先月、アメフト部の寮から見つかった植物片や錠剤を警視庁が鑑定し、大麻と覚せい剤の成分が検出された。2日に疑惑を否定した日大の林真理子理事長は、無言で大学を後にした。

■林真理子理事長宛にも寄せられた情報

 3日、日大アメフト部の大麻所持問題を受け、警視庁は寮に家宅捜索に入った。容疑は大麻取締法違反と覚せい剤取締法違反だ。

 事の発端は先月、部員の保護者とみられる人物からの情報提供だった。

 部員の保護者とみられる人物の情報:「アメフト部の寮内で大麻を使っている部員がいる」

 情報が寄せられたのは、関東学生アメリカンフットボール連盟やその上部団体の日本アメリカンフットボール協会など数カ所。情報は郵送で寄せられ、日大本部にも「林真理子理事長」宛で届いたという。

 日本大学・林真理子理事長(2日):「私、本人に来ました。7月の初旬、父兄と名乗る方で、はっきり所属も書いてありましたが。調べましたが、そういう学生はいなかった」

 情報提供を受け、日大はアメフト部の指導者や部員などに独自の調査を行い、先月、寮で植物片や錠剤を発見した。

 警視庁が鑑定した結果、植物片は乾燥大麻と判明。錠剤からは、覚せい剤の成分が検出されたことが3日、新たに分かった。

 見つかった乾燥大麻はごく微量で、袋の中に入った状態で見つかったという。

 警視庁は、見つかった量などから個人で使用する目的のものとみている。また覚せい剤の成分が入った錠剤は、少なくとも2錠確認されている。

 関係者などによると、現時点で捜査対象は1人の可能性が高く、その人物は関係者に対し「植物片と錠剤はもらったものだ」としたうえで、「植物片は大麻と認識したうえで受け取った」と説明しているという。

 一方、錠剤については「覚せい剤とは思わず受け取った」という趣旨の説明をしているという。

■「隠蔽体質が始まったと誤解を招く発言」

 大麻所持問題が浮上した2日、林理事長は疑惑を否定していた。

 林理事長:「違法な薬物が見つかったということは、一切ございません」「(Q.大学側が寮から大麻を押収したことは)それは無いんです。だから、なんでそういうこと。関係者からってなってますけど、それはあり得ません。それはないです。それはありません」「(Q.大麻以外の薬物も含めてない)はい。それはちょっと今調査中なので言えないですが、そこに違法な薬物は確認されていないと、私は聞いております。もし、もしですね、もしそこにあったということでしたら、皆さんにお詫びして、ちゃんと申し上げなければならないですけど。今のところは確認されておりません」

 3日、学生寮から見つかった物が乾燥大麻と覚せい剤の成分が入った錠剤だったことが明らかになった。林理事長はカメラと視線を合わせないようにして、無言で大学をあとにした。

 疑惑を否定した翌日、違法薬物の押収が判明したことについて、大学ジャーナリスト・石渡嶺司氏は次のように指摘した。

 石渡氏:「あきらかに矛盾している。結果としては、変にかばっているですとか、また隠蔽(いんぺい)体質が始まったと誤解されかねないような発言」

 日本大学は、警視庁の家宅捜索についてコメントを出している。

 日本大学:「寮内でのことについては、本学からはお答えすることはできません。なお警察の捜査については、全面的に協力いたします」

■日大執行部「コントロール出来ていなかった」

 日大アメフト部は「フェニックス」の愛称で知られ、学生日本一を決める「甲子園ボウル」で優勝21回、社会人チームとの間でアメフト日本一を決める「ライスボウル」でも4回の優勝を果たした名門だ。

 しかし、5年前には当時の内田正人監督とコーチが関西学院大学との定期戦での悪質なタックルを契機に辞任。公式戦への出場資格停止処分を受ける事態になった。

 さらに、大学全体の責任が問われるなど、大きな社会問題となった。

 おととし、悪質タックル騒動の時の理事長・田中英壽氏が脱税で逮捕された。日大が不祥事に揺れるなか、改革のために白羽の矢が立ったのが、日大出身で直木賞作家の林真理子氏だった。

 林理事長(2022年7月):「二度とこのようなことを起こさないため、全力を注ぐことを誓います。明らかに新しい風が吹いております」

 1889年の創立以来、初めて女性として日大の理事長に就任した林氏。理事24人中・女性8人を登用するなど改革を進めてきた。

 先月の会見では、次のように話していた。

 林理事長:「この1年は、後始末に明け暮れる年でございました。全ての膿(うみ)を出し切ったと思っております」

 「全ての膿を出し切った」と話した直後に発覚した学生による違法薬物事件。石渡氏は、次のように指摘した。

 石渡氏:「アメフト部の学生が、残念ながら今の林理事長、あるいは現在の日大の執行部の意を理解せずに、安易に大麻に手を出してしまった。また、そのことを林理事長並びに日大本部は結果論から言えば、コントロール出来ていなかったのかなっていうのがあります」

 警視庁は入手経路の解明を急ぐとともに、通報まで時間がかかった経緯なども詳しく調べる方針だ。

(「羽鳥慎一モーニングショー」2023年8月4日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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