大阪自民が次の衆院選“候補予定者”発表「顔ぶれのウラガワ」は? 異例の人事に早くも反発の声も

大阪自民が次の衆院選“候補予定者”発表「顔ぶれのウラガワ」は? 異例の人事に早くも反発の声も

大阪自民が次の衆院選“候補予定者”発表「顔ぶれのウラガワ」は? 異例の人事に早くも反発の声も

 選挙の不振が続く大阪の自民党はテコ入れを図ろうと異例の候補予定者を公募していましたが、2日、その新たな顔ぶれが発表されましたが、自民党が考える「勝てる候補」は集まったのでしょうか。

 岡村真朋記者「劣勢が続く大阪で、次の衆院選を戦う自民党の候補予定者が、いま壇上に上がりました。この顔ぶれで“反転攻勢”を目指すことになります」

 次の衆院の候補予定者をめぐり、大阪府内にある10の小選挙区で、異例の公募を行った自民党。

 自民党・茂木敏充幹事長「こういう素晴らしい人が多いと、なかなか選考が大変で、苦労もありましたが、慎重な審査の結果、新たな支部長を本日決定しました」

 2日発表された新たな顔ぶれは、元府議会議員や現職の河内長野市長ら5人の候補です。

 中にはこんな人も。演歌歌手の尾形大作さんは日本レコード大賞で金賞を受賞するなどの経歴の持ち主です。

 尾形大作氏(演歌歌手)「歌の仕事で政治のことはほとんどわかりませんが、支えていただいた全国のファンの皆さん、そして大阪府民の皆さんの気持ちを胸に抱いて、命がけで、命を皆さんにお預けしたい」

 一方、もともと候補予定者としていた3人は結局、候補予定者として再び任用されました。「刷新」は限定的なものになりました。

 大阪の選挙区で敗北を続ける自民党にとって、この顔ぶれが「勝つための布陣」ということになります。

 事の始まりは今年5月。

 茂木幹事長「大阪での党勢拡大に向けた新たな組織を立ち上げ、大阪府連と連携しながら必要な支援を行っていく」

 「ほんとにみなさん、申し訳ございません」

 大阪の自民党は一昨年の衆院選で候補者を立てた15の小選挙区で全敗していました。

 今年4月の統一選でも維新に大敗し、党本部による組織の立て直しが急がれていたのです。初めに手を付けたのが、衆院選の候補者の「刷新」です。

 大阪11区が地盤の佐藤ゆかり氏(当時)「この厳しい大阪の情勢のなかで自民党を守って来たのは、大阪11区においては、私、佐藤だと。ほかの人が来て、これだけの活動ができるだろうかと、そこを私は問いたい」

 事実上の「候補者差し替え」を言い渡された6人が猛反発。党本部に乗り込み、幹部に再考を求めた佐藤ゆかり氏は、その後、政界引退を表明しました。

 さらに、大阪4区が地盤の中山泰秀元防衛副大臣も党本部を痛烈に批判。

 中山泰秀氏「(自民党本部は)気に食わないやつを粛清するみたいなやり方でやってたら、本当に北朝鮮のような政党になりかねないと心配している」

 この日、候補予定者として紹介されなかったのが、今回の公募に強い不満を示していた中山氏と、大阪17区が地盤の岡下昌平氏です。

 記者「中山さんの4区、岡下さんの17区が載っていないが、どういうことか?」
 中山泰秀氏「それは私に聞かずに、党の執行部に聞いていただきたい」
 岡下昌平氏「我々も公募に手を挙げさせていただいた。何かしら結論が出ると思っていたが、何の連絡もないまま今日を迎えて、一体どうなっているのか」
 中山泰秀氏「党の総裁・岸田文雄先生、自ら説明していただかないと理解を得られないのではないかと」

 関係者によると、中山氏と岡下氏の再任も検討されているということですが、2人は「何も聞かされいない」と説明しました。

 今回の公募で、自民党が目指す「刷新」は進んだといえるのでしょうか。

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