【予報士解説】台風6号「記録的な暴風」に警戒 今後の動きや注意点は?(2023年8月1日)

【予報士解説】台風6号「記録的な暴風」に警戒 今後の動きや注意点は?(2023年8月1日)

【予報士解説】台風6号「記録的な暴風」に警戒 今後の動きや注意点は?(2023年8月1日)

 「大型」で「非常に強い」台風6号について、今後の動きや注意するべき点など、気象予報士の今村涼子さんに解説してもらいます。

■沖縄本島はすでに暴風域に 特に「風」警戒

 沖縄方面は1日夜から急激に雨風ともに激しくなりそうで、特に風が記録的な暴風になる恐れが出てきています。

 レーダーの状況を見ても、しっかりと渦を巻く雨雲が、どんどん迫ってきています。外側の雨雲が沖縄本島などに断続的に掛かってきていて、雨も強まってきています。この後、台風の一番中心に近い塊が来ますので、沖縄本島では夜から激しい雨となり、2日午前中にかけて続く恐れがあります。

 1日午後5時の推定で、台風6号は那覇から南東140キロの所まで迫ってきています。沖縄本島方面は暴風域にすっぽり入っていまして、瞬間的に38メートルのところも出てきています。

 この後の予想進路を見ていきます。1日夜から2日午前中にかけて沖縄本島の南、そして久米島の南を通過していきます。3日、4日にかけて先島諸島の北を北西方向に通過する予想です。「非常に強い」勢力を維持したまま進みますし、動きが遅い状況です。特に3日以降は時速10キロ未満、ジョギング並みの遅さとなるため、大荒れの状況が長引きます。「非常に強い」勢力ですので、「雨」「風」「波」どれも警戒ですが、中でも「風」が記録的になる恐れが出てきています。

■沖縄本島、久米島は“新幹線並”の暴風

 風の流れの予想です。台風中心に吹き込む猛烈な風が1日夜遅くから沖縄本島にかかり、2日朝にかけて久米島などにもかかりますので、夜中から急激に状況が変わることも考えられます。さらに2日の日中も、沖縄本島周辺に風が吹き続けます。

 宮古島などにも2日夜にかけて近付き、非常に強い風になる予想です。

 最大瞬間風速は、沖縄本島で60メートル、久米島で65メートル、宮古島で45メートル、石垣島・奄美地方で35メートル。特に久米島は過去最も強い風の予想、沖縄の那覇でも60メートル級は過去数回です。台風に慣れている沖縄の人にとっても、あまり経験したことのない風になります。

 普段は風速を「秒速」で表していますが、威力を想像しやすいように今回は「時速」に換算してみます。

 時速で計算してみると、特に沖縄本島と久米島の秒速60メートル以上ですと、時速200キロ以上となり、新幹線並です。トラックなど大型車の横転、電柱や街路樹がなぎ倒される恐れもあります。また、停電の恐れもありますので備えをしてください。飛んでくるものすべてが凶器になりますので、なるべく頑丈な建物に入り、家の中でも窓から離れて過ごしてください。

■沖縄通過後の進路は?

 この危険な台風、沖縄に加えてさらに西日本にも影響する恐れがあります。5日、6日の予想を見ると、向きを変えてくる傾向が見えてきています。

 まだ予報円が大きいので不確定要素がありますが、もし予報円の右側(下側)を通過してくることになると、再び沖縄・奄美方面に接近し、そのまま九州方面に近付くことも考えられます。

 動きの遅い台風は、なかなか先が見通せないですが、今週後半になってくると方向が見えてくるかと思います。

(「スーパーJチャンネル」2023年8月1日放送)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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