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【解説】日銀による国債の保有割合は50%超 長期金利の上昇容認で「異常事態」改善なるか? |TBS NEWS DIG
日本銀行はいまの大規模な金融緩和策を修正することを決めました。長期金利の上限である0.5%を超えることを容認するもので、将来的に私たちの住宅ローン金利にも影響が出る可能性があります。
「円高?どっち?円安?円高!」
記者
「1ドル=141円台になりました。どんどん円安に進んでいきます」
「日経平均株価の下げ幅が一時、800円を超えました」
大荒れとなったきょうの東京市場。要因となったのは…
日本銀行 植田和男 総裁
「イールドカーブ・コントロールの運用を柔軟化し、金融緩和の持続性を高める」
日銀による大規模な金融緩和策の修正です。
日銀が決めたのは「長短金利操作=イールドカーブ・コントロール」の運用の柔軟化。これまで「プラス0.5%程度」としてきた長期金利の上限について、0.5%を超えることを容認。市場の動向に応じて1%までの上昇を認めるというものです。
日本銀行 植田和男 総裁
「長期金利が1%まで上昇することは想定していないが、念のための上限キャップとして1%とした」
■動き出した植田日銀、政策修正の背景は?
就任から3か月、ついに動き出した日銀の植田総裁。政策の修正に踏み切った背景には、長期金利を操作することによる「副作用」の大きさがあります。
長短金利操作、いわゆる「イールドカーブ・コントロール」をめぐってはこれまで、長期金利の上昇を抑え込むため、日銀が国の借金である国債の大量購入を強いられることに。その結果、日銀による国債の保有割合が50%を超える異常な事態となり、市場機能の低下も招きました。
また、長期金利の上限を死守する政策は、日米の金利差を拡大させ、円安やそれに伴う物価高をもたらし、家計負担の増加にもつながりました。
今回、市場の動向に応じて1%までの長期金利の上昇を容認することで副作用を減らし、異次元の金融緩和の正常化に向けた一歩を踏み出した形です。
ただ、長期金利が上限を突破した場合、将来的に住宅ローンの固定金利も上がる可能性があり、私たちの生活にも影響が出そうです。
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