【切断遺体】親子逮捕も謎多く “父親の関わり”と“頭部の行方”元刑事が(2023年7月24日)
札幌市のホテルで頭部が切断された男性の遺体が見つかった事件で、田村瑠奈容疑者(29)と父親の修容疑者(59)が逮捕されましたが、謎も多く残っています。元埼玉県警捜査一課刑事の佐々木成三さんに、残された謎を中心に話を伺います。
■事件発生から約3週間後の逮捕 理由は?
警察が遺体を発見したのは7月2日、それからおよそ3週間ほど経っての逮捕劇となりましたが、なぜこのタイミングとなったのでしょうか。
その理由について佐々木さんは「初動捜査で早い段階で瑠奈容疑者は特定できていた可能性がある」と指摘します。
また「今回この捜査においては、証拠品の押収が重要になる。無くなった頭部、凶器、スーツケースといったものが、どちらかの容疑者を先に逮捕すると、証拠隠滅される恐れがある。2人の関与を、明らかに共謀共同正犯、どちらもこういった意志のもと犯罪を敢行したと明らかにしたうえでの2人同時に逮捕にはやはり時間がかかった」と話します。
■被害者と容疑者の関係 父親については
続いての謎は被害者と容疑者の接点です。被害者は恵庭市に住む62歳の男性。警察は29歳の瑠奈容疑者と被害者が知人だったとみて捜査を進めています。
佐々木さんは2人の関係を「知人の可能性が高い」と話します。どれくらいの深さの知人かというと、佐々木さんは「殺害するまでの動機があることと、頭部を持ち去るということまでがこの犯行の計画の一つだと考えると、何かしらこの2人の関係性にトラブルがある、そして瑠奈容疑者が被害男性の身体の一部を持ち去る、そうした執着が多くあるのでは」と指摘します。
そして、父親に関して現場で送り迎えしているという情報については「車を用意することは幇助。これが共同実行の意志が2人にあってその共謀した内容を実行していれば、実行しているのが瑠奈容疑者1人だったとしても、修容疑者が現場にいなくても『共同共謀正犯』になる。警察は綿密な捜査でそれを明らかにしたということ」といいます。
また、「頭部を切断するには、通常の凶器だけではできないと思う。それ用の出刃包丁や骨切り包丁を持っていかないと短時間で頭部を切断することはできないのではないか。そうなると犯行をホテルで行う時に頭部を切断することまで話し合いをして、それを実行したのが瑠奈容疑者であれば『共同共謀正犯』で成り立つ」「修容疑者がその行為を知っていたということは立証しなければならない」と話します。
■なぜ頭部を持ち去った?
また切断された「頭部」は今も行方がまだ分かっていません。
その状況について佐々木さんは「死体の身元は明らかにしないために頭部を持っていた可能性もゼロではないが、修容疑者の職業が医師なので、頭部を持っていたとしてもDNAとか指紋、手術痕、そういったことで身元特定されるということは知っているはず。その目的で頭部を切断した理由は低い。理由は分からないが、例えば感情の歪みだったり、そういったものがあるんじゃないか」と話しています。
(スーパーJチャンネル 2023年7月24日放送)
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