灼熱のたこ焼き店主に「汗かくな」のSNS理不尽クレーム…「カスハラ」自治体でも #shorts
猛暑のなか、大阪のたこ焼き店に「どんなに暑くてもプロなら汗ひとつかかず働くべき」という理不尽なメッセージが届きました。困惑を隠しきれない店の代表が、SNSにその内容を公開して反論する事態となっています。
■SNSのクレームに怒り「むちゃくちゃな話」
熱した鉄板の上で作られる熱々のたこ焼き。猛暑が続くなか、たこ焼き店の調理場の中は、体温をはるかに超える暑さだといいます。
たこ焼き たこば大隅店 島田良太代表:「(温度計は)50℃までしか計れない。それが振り切ります。なので、50℃以上は間違いないです」
大阪市のたこ焼き店「たこば」をほぼ1人で切り盛りする島田さん。先週、島田さんの元にSNSでこんなメッセージが届きました。
島田さんに届いたダイレクトメッセージ:「これは誹謗(ひぼう)中傷ではありません。昨日の夕方に買いに行かせていただきましたが、滝の様な汗をかいてました。しんどそうに働いておられる姿は非常に不愉快に感じました」
さらに、目を疑うような内容がありました。
島田さんに届いたダイレクトメッセージ:「プロならどれだけ暑くても汗ひとつかかず涼しげな顔で働くべきです。それが出来ないならプロ失格です。お辞め下さい」
島田さんは、汗が落ちないよう首にタオルを巻き、暑さ対策として、エアコンや扇風機をフル回転させていますが、灼熱(しゃくねつ)の調理場で汗を抑えることはできません。
島田代表:「そんなむちゃくちゃな話はないなと思いました。『汗をプロだったらかくな』は頭にきた。SNSは顔が見えないので怖いですね」
■専門家 カスハラは“50代以上の男性が多い”
このような理不尽なクレームや暴言など「カスタマーハラスメント」、いわゆる「カスハラ」は飲食店だけではなく、自治体でも問題となっています。
札幌市の職員が受けた暴言:「今から行くから首を洗って待ってろ」
これは札幌市の職員が、市民から浴びせられた暴言です。
札幌市・市民の声を聞く課 木村弘毅課長:「(職員に)調査をしたところ、回答した42名のうちのほとんどがカスタマーハラスメント行為を受けたことがあると。9割以上の職員がやはりストレスを感じていました」
こうした事態を受け、札幌市はカスハラを防ぐために、暴言や過度な要求などの事例を描いた独自のポスターを作って対策に乗り出しました。
札幌市:「自覚なく“カスハラ”しているかも?」
専門家によりますと、カスハラに及ぶ人は仕事や家庭でストレスを抱えた50代以上の男性が多く、特に公共性の高い自治体や交通機関などがターゲットになりやすいということです。
日本カスタマーハラスメント対応協会 島田恭子代表理事:「『お客様は神様』というところから『お客様とはお互い様』に。世の中全体があたたかい社会になる仕組みを作っていかないといけない」
(「グッド!モーニング」2023年7月20日放送分より)/a>
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