通勤手当にも課税検討?税制調査会の「サラリーマン増税」答申に「人生設計を変えないと・・・」という声も【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

通勤手当にも課税検討?税制調査会の「サラリーマン増税」答申に「人生設計を変えないと・・・」という声も【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

通勤手当にも課税検討?税制調査会の「サラリーマン増税」答申に「人生設計を変えないと・・・」という声も【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

政府の税制調査会の答申によりますと、「退職金」の増税や「通勤手当」の課税というのが検討されていることが分かりました。SNS上には怒りの声があがり、「サラリーマン増税」とも言われています。解説します。

■「日本人やめたい」“サラリーマン増税案”に怒り 通勤手当に課税検討

小笠原亘キャスター:
6月30日、総理の諮問機関である政府税制調査会が「税のあり方」についての答申案をまとめました。

その内容を見てSNS上では…
「怒りを通り越して呆れと悲しみ」
「本気で日本潰す気だな」
「日本人やめたい。自分の国に希望が持てない」

など、かなり皆さん怒っているわけです。

前提として、2022年度の日本の税収は71兆円、3年連続過去最高となっています。その中での税制等調査会の答申案ということですが、サラリーマンなど給与所得者の税制について「相当手厚い仕組み」と指摘。

「相当手厚い」というのは、他の主要国に比べると日本のサラリーマンは優遇されてるということのようです。今、働き方としてフリーランスなどがありますが、その差をどう見直すのか、税制の見直しを提言したということです。

SNS上では「サラリーマン増税が始まる…」「サラリーマン狙いうち」という声がありました。

こうした世間の声を受け、7月7日、鈴木財務大臣は「サラリーマンの方々への増税を前提としたものではない」という見解を示しました。

こんなところにもメスが入るのかとびっくりしたのですが、サラリーマンの退職金です。

控除額というのは現在、勤続年数が20年までだと、1年につき40万円の控除を受けることができます。20年以降ですと、1年に70万円の控除になりますが「勤続年数で控除額を変えない」ことを検討するということです。

街の人にも意見を聞いてみました。

流通業 50代男性「人生設計を根本から変えないといけなくなる」
保険業 30代男性「年金も減るかもしれないのに退職金も減るとなると将来が心配」

税制調査会は退職金の控除額について「支給形態や労働市場における様々な動向に応じて税制上も対応も検討する必要がある」としています。

経済評論家の荻原博子さんは「制度移行するなら、勤続年数が一定を超えた人は除外にするなど段階的に変えていくべき」

いきなりと言われると…私も継続勤務26、7年ですから、えっとなりますよね。

井上貴博キャスター:
様々な可能性を探る議論というのはあってもちろんしかるべきだと思いますが、その一方で議員の皆さんは自分たちの給与は絶対に守るんだなと…。諸外国に比べて日本のサラリーマンは手厚いとありましたけど、国会議員のいわゆる「第二の給与(文通費)」は年間1200万円で税金です。それらは絶対必須なのに、取れるところから取ろうという議論のスタートラインが…。

萩谷麻衣子弁護士:
退職金の税制改革は、転職を促せば、自分のスキルをアップして、企業に売り込んで、賃金も上がって、適材な人材を取れる、企業も成長できるという話なのかもしれませんし、通勤手当についてもリモートワークが増えたので、あまり福利厚生としては魅力がないという意味で改革したいのかもしれません。結局、税金が取りたいわけじゃないですか。旧文書通信交通滞在費も経費なわけです。経費って、私達は領収書がなければ経費と認められなくて、課税所得が増えて税金を多く払う。やっぱり国会議員は税金で(給与を)もらっているのですから、当たり前のことを当たり前のようにしてもらいたいな、そこの改革をまずしてほしいなと思います。

ホラン千秋キャスター:
税金ということで、これが私達の生活が豊かになるところに可視化されて使われているのであれば、なるほど、税金が増えたとしても、自分の人生も豊かになってるのかなと思える。楽になってるのかなという部分の実感に繋がらないので、みなさんどんどん税金が増えていく。さらに、お給料も上がらない、生活は大変。どうなっちゃうのというところですよね。

小笠原キャスター:
こんなものまで課税検討ということです。
「通勤手当」「雇用保険上の失業等給付」「遺族年金」など、今、非課税とされている制度についても、他の所得との公平性や中立性の観点から妥当であるか検討する必要があるだろうということです。

経済評論家の荻原博子さんは、非課税制度の見直し検討について「答申に記載されているということは検討ではなく、決定に向かうのでは?」という見方をしています。

井上キャスター:
時代に合わせて議論することも重要だと思います。議論を別に否定してるわけではないのですが、その前に議員の皆さんもやることやってください、定数削減とか、議員報酬、領収書の提出、やっぱり必要でしょうとか、そういう話し合いがポーズにしか見えないというか、全てが棚上げになっている。

萩谷弁護士:
少なくとも税金の話から言えば、経費はちゃんと領収書を出して透明性を国民に見せて、使わなかったものは返すということは、普通に国民と同じようにやってもらいたい。そうじゃなかったらサラリーマンだけ増税されるような税制にみんな反対するだろうなと思います。

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