千葉・銚子電鉄100周年 社長「いろいろあった」 独自アイデアで廃線危機を乗り越え(2023年7月14日)

千葉・銚子電鉄100周年 社長「いろいろあった」 独自アイデアで廃線危機を乗り越え(2023年7月14日)

千葉・銚子電鉄100周年 社長「いろいろあった」 独自アイデアで廃線危機を乗り越え(2023年7月14日)

 千葉県銚子市を走る銚子電鉄。銚子駅から外川駅を結ぶおよそ6.4キロ、10駅からなるローカル鉄道だ。

 赤字経営が長く続き、存続が危ぶまれてきた、まさに“限界鉄道”。奮闘する様子を取材してきた。

■「100周年バトンリレー」各社が協力して実現

 銚子電鉄は今月5日に、開業100周年の節目を迎え、その記念イベントが8日に行われた。

 成田空港には、広島からの便が到着した。タラップから降りてきたのは、広島電鉄の社長と成田空港を拠点とする、格安航空会社「スプリング・ジャパン」の社長だ。

 実は去年、広島電鉄の宮島線が開業100周年を迎えた。その広島電鉄から銚子電鉄へ、およそ1000キロをつなぐ「100周年バトンリレー」が実施されたのだ。

 広島電鉄 椋田昌夫社長:「銚子電鉄とスプリング・ジャパンにご協力をいただきまして、(去年)うちでイベントをしていただいたんです」

 スプリング・ジャパン 米澤章社長:「2つの都市を、広島と千葉県を結ぶというのは、私どもの使命で、私たちがお運びをして地域を活性化していく」

 空と陸の垣根を越え、同じ公共交通機関として地域の活性化や地域貢献を目指すという共通点から各社が協力し、この「100周年バトンリレー」が実現したという。

■銚子電鉄100周年 地元住民「これからも走り続けて」

 100年という歴史の重みを銚子電鉄の竹本勝紀社長は…。

 竹本社長:「自分なりに解釈すると、一言でいうと『いろいろあった。』浮き沈みの激しい会社ではないか」

 1923年(大正12年)7月5日に開業した銚子電鉄。昭和30年代には、通勤・通学・観光客など、利用者数は年間150万人以上を数えたが、平成に入ると、100万人を大きく割り込んだ。

 赤字経営が長く続き、廃線の危機が叫ばれた。その時、起死回生、苦境のローカル鉄道を救ったのが、「ぬれ煎餅」の販売だ。

 竹本社長:「お菓子の営業利益で、企業の経営を存続している。本当におかしな会社でございます」

 「ぬれ煎餅」という副業部門が売り上げを伸ばすなか、銚子電鉄の目標は…。

 竹本社長:「日本一のエンタメ鉄道を目指そう、ということで」

 夏のイベントでは、「お化け屋敷電車」を運行。また、冬には列車を装飾した「イルミネーション電車」を走らせるなど、あの手この手で集客を目指す。

 2020年には、老朽化した変電所の工事費用捻出のため、なんと、映画を製作した。

 銚子電鉄は、独自のアイデアで経営危機を乗り越えて、100周年という節目を迎えた。

 地元の住民は、次のように話す。

 小学3年生:「いつも学校行くとき乗っているから、1世紀ずっと走り続けてきたってことは、これからも走り続けてほしいと思います」

(「大下容子ワイド!スクランブル」2023年7月14日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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