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ウクライナ ゼレンスキー大統領 「NATO入るまでの間の安全保障を」
ロシアの軍事侵攻の懸念が高まる中、ウクライナのゼレンスキー大統領はNATO=北大西洋条約機構に加盟するまでの間、安全の確約がほしい、と訴えました。
ゼレンスキー大統領は19日、ドイツ・ミュンヘンでの国際会議で、ロシアが強く反対するNATO加盟について、「加盟までには距離がある」との認識を示しつつ、「それまでの間の安全の確約が欲しい」として、ウクライナの安全保障の新たな枠組みについて国連安保理の常任理事国やドイツ、トルコなどを交えた協議を呼びかけました。
ウクライナ軍はこの日、東部の親ロシア派武装勢力からの砲撃で兵士2人が死亡したと発表しましたが、ゼレンスキー大統領は「何に反応し、反応してはいけないかはよくわかっている」として挑発には乗らないとの姿勢を示しました。
一方、アメリカのオースティン国防長官はウクライナ周辺に展開しているロシア軍が攻撃態勢を取っているとして懸念を示しました。
アメリカ オースティン国防長官
「この数か月、ロシアはベラルーシを含むウクライナ周辺で軍を集結させているが、今、個々の隊に分けて攻撃態勢を取っている」
そのロシア軍はICBM=大陸間弾道ミサイルを含む核弾頭が搭載可能なミサイルなどを発射する演習を実施。プーチン大統領はベラルーシのルカシェンコ大統領とともにクレムリンから演習を指揮しました。
高まる緊張の中で、G7=主要7か国の外相はミュンヘンで緊急会合を開催。会合後の共同声明ではロシアに▼外交的解決やウクライナ国境近くからの軍の撤収を改めて呼びかけつつ、▼さらなる軍事侵攻があればG7が協力して金融・経済制裁を行うと警告しました。
林芳正 外相
「力による一方的な現状変更を認めないという国際社会の根本的な原則に関わる問題であり、欧州の安全保障の問題にとどまるものではない」
G7外相会合に参加後、林外務大臣はこのように述べ、ロシアのウクライナ侵攻によって国境や国際秩序の変更を許せば、日本の安全保障にも影響が及ぶ可能性があるとの懸念を示しました。中国や北朝鮮などによる軍事的圧力を念頭に置いたものと見られます。
ただ、ロシアが侵攻した場合の制裁の具体的な内容については、「実際に起こった状況に応じて、G7などと連携して対応する」と述べるにとどまりました。(20日07:09)



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