異例の雨カメラ捉えた家崩れる瞬間 400ミリの雨一気に線状降水帯次々(2023年7月10日)

異例の雨カメラ捉えた家崩れる瞬間 400ミリの雨一気に線状降水帯次々(2023年7月10日)

【異例の雨】カメラ捉えた“家崩れる瞬間” 400ミリの雨一気に 線状降水帯次々…(2023年7月10日)

 九州北部で線状降水帯が相次いで発生したことで大雨特別警報が出されていた福岡県と大分県では、依然として危険な状態が続いています。各地で河川の氾濫や土砂災害が続くなか、福岡では大雨の影響で家屋が倒壊する瞬間をカメラが捉えていました。

■線状降水帯次々…“異例の雨”

 福岡県広川町。地盤が崩れたのでしょうか。家が倒壊する瞬間の映像です。緑豊かな田園風景は一面水浸しとなりました。

 線状降水帯が相次いで発生した九州北部。激しい雨が降る福岡県。すでに人命に関わる状況です。福岡県久留米市田主丸町では土石流が発生。土砂が家屋に流入し、一時、住民複数人と連絡が取れず、現在も1人の安否が分かっていません。大雨特別警報が発表された福岡。田主丸町の周辺の耳納山では24時間雨量が400ミリを超え、観測史上1位の雨となりました。

 町にある病院は1階が浸水し、2階に避難せざるを得ない状況です。添田町では住宅に土砂が流れ込み、住人の女性の死亡が確認されました。

 「大雨特別警報」が福岡、大分に出され、気象庁は警戒を呼び掛けました。次々と緊急放流や避難を呼び掛ける知らせが入ってきます。各地で道路が冠水し、危険な状況が明らかになってきました。

■茶色い濁流が… 山国川が氾濫

 大雨特別警報が出された大分県中津市。市内を流れる山国川の上流では氾濫発生情報が出されました。

 橋は水位が限界を突破しました。橋の名前は耶馬渓橋。大分県の有形文化財に指定されていました。異変が起きたのは欄干の部分です。つながっているはずの欄干が所々でなくなっているのが分かります。路上には壊れた欄干の一部が流されていました。

 大雨は災害も引き起こしました。消防によると、10日午前8時15分ごろ、氾濫した山国川で人が流されたといいます。50代の女性と連絡が取れなくなっているということです。

 日田市にも大雨特別警報が出されました。住宅の目の前を流れる川はあふれそうです。流木は道路に散乱。道路が激しく崩れ落ちた場所も。ガードレールは折れ曲がり、その後ろで川の水がうねりを上げています。

■唐津市で住宅倒壊 女性が心肺停止

 今年一番の大雨に見舞われた佐賀県唐津市で土砂崩れが起こりました。山が大きく崩れたのは10日午前6時すぎ。流れ込んだ土砂で住宅が倒壊しました。消防によると、女性1人が心肺停止、男性2人と連絡が取れておらず、賢明な捜索が続いています。

■橋寸断に…“孤立状態”も

 被害は九州以外にも広がっています。山口県防府市の向島では県道沿いの土砂が崩れました。その影響で、小田地区の49世帯97人が孤立。けが人はいないということです。孤立した住民に話を聞くことができました。 

 孤立した住民:「木が倒れて土砂も一緒に崩れているという話。電柱も倒して電気も滞っている。漁師さんの船で今、目の前を行ったり来たり、物資を運んでいる」

 現在も復旧のめどは立っていません。

 下関市では員光川の堤防が決壊。普段、川底が見えるほどの小さな川は…全く違う姿を見せていました。青々とした稲は濁流で横倒しに…。排水しても追い付きません。

 田んぼが被害に遭った男性:「もう今年は当然ダメ。稲刈りはもう無理」

 下関の48時間雨量は300ミリを超え、2日間で7月1カ月分の雨量となっています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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