酷暑に洪水…干ばつで“食料危機”懸念も“異常気象”3日連続で「世界が最も暑い日」(2023年7月7日)
日本でも大雨や異常な暑さとなっていますが、世界でも異常気象が相次いでいます。
中国中部・河南省や、西部・重慶では、大雨による濁流に見舞われました。降ったのは雨だけではありません。黒竜江省ではひょうが降り注ぎ、壁が穴だらけに。北京では5日6日とも、気温は40度を超えました。観測史上最高だといいます。
中国の反対側でも。アメリカ・ニューヨークでは7日、気温が33度まで上がりました。この時期のニューヨークは、30度に届かないのが普通です。
今週、アメリカの研究機関は今月3~5日の3日間連続で「世界の平均気温が過去最高を記録した」と発表しました。ただ、これは始まりに過ぎないのかもしれません。
WHO、テドロス事務局長:「干ばつ・洪水・ハリケーン・熱波などが数カ月の間、予測されています」
異常気象がもたらす最大の問題は食糧危機です。チグリス川支流の水面を埋め尽くしているのは、イラク料理を代表する食材でもあるコイです。干ばつで水位が下がり、大量死しました。
地元漁師:「漁ができないと飢え死にする。誰か助けてほしい」
雨期に入ってるはずのタイでも…。
藤富空記者:「タイ米の産地として有名な地域に来ました。本来、この辺りは田んぼに水が張られ、田植えも終わっているはずですが、土がむき出しの状態になっています」
田植えができない。それは、タイ国民の生死に直結する大問題です。
コメ農家:「雨が降らなければ何もできず、待つしかありません。昔より乾燥しています。なぜかは分かりません。田植えもできなければ、収入も得られません」
近年、たびたび記録的な熱波に襲われているヨーロッパ。暑さによってスペインで起きている危機は、オリーブに関するものでした。
オリーブオイルメーカー『SUPREMO』アルベルトCEO:「干ばつだけでなく、気候変動にオリーブの木が順応できないのです。見てください、これは日に焼けてしまった花です」
世界シェア1位のスペインのオリーブが、暑さのせいで通常通りの量が収穫できない、もしくは質が落ちてくると、それは値段の高騰につながります。現にオリーブオイルの値段は、最高値を更新し続けています。末端まで悪影響が広がるのは避けられません。
バル店主:「雨が降らないのでオイルもありません。値段が高くなりました。多くの人が質の低く安価なオイルを買うようになりました」
一方で、スペインの別の地域では、集中豪雨により大規模な水害が起きています。全てが両極端な気候なのが今の地球です。
気候科学者、パーキンス・カークパトリック博士:「異常気象は悪化し続け、やがてそれが当たり前となり、どの季節でも起こり得るのです。人類が暮らし続けるには無理があるでしょう」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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