抑圧ひどくなっている弁護士資格を抹消された人権派弁護士の活動助けを求める人がいる限り活動を続けたい中国人権派弁護士一斉拘束から8年TBSNEWSDIG

抑圧ひどくなっている弁護士資格を抹消された人権派弁護士の活動助けを求める人がいる限り活動を続けたい中国人権派弁護士一斉拘束から8年TBSNEWSDIG

「抑圧ひどくなっている」弁護士資格を抹消された人権派弁護士の活動 “助けを求める人がいる限り活動を続けたい” 中国 人権派弁護士一斉拘束から8年|TBS NEWS DIG

8年前、およそ300人もの人権派弁護士らが一斉に拘束された中国。弁護士資格を奪われた今も活動を続けるその当事者が、年々厳しさが増すという当局の締め付けを証言しました。

元人権派弁護士 王宇さん
「前は家がたくさんありましたが、あと一軒しかありません」

長年、人権派弁護士として活動してきた王宇さん。5月上旬、地元政府が不動産開発のため住民に立ち退きを求めている場所を訪れていました。

元人権派弁護士 王宇さん
「この部屋は焼かれました。地面に跡があります。壁は黒く焼かれています」

この地域では度々強引な立ち退きが行われ、最後まで抵抗したこの家の所有者は、“政府を訴えたい”と王さんを頼ってきたといいます。

元人権派弁護士 王宇さん
「(開発側は)暴力や部屋の破壊など様々な手を使って、住民を無理やり立ち退かせています」

この日、王さんが向かったのは裁判所。しかし。

元人権派弁護士 王宇さん
「ばかにしていますよ。入口に着いたら、警察が入らせてくれませんでした」

こうした理不尽に映る締め付けのきっかけは、中国で2015年に施行された国内の思想や言論の統制強化を狙う「国家安全法」。施行直後の7月9日、中国の公安当局は、王さんなど人権派弁護士およそ300人の一斉拘束に着手。王さんはその後、釈放されたものの、3年前には弁護士資格を抹消されてしまったのです。

元人権派弁護士 王宇さん
「人権派弁護士に対する抑圧は、ますますひどくなっています」

「国保」と呼ばれる監視役までつくようになり王さんは、年々、監視が厳しくなっていると感じています。

特に今年に入って大きな変化が。

元人権派弁護士 王宇さん
「なぜ出かけられないの?違法拘束じゃないですか?」

「国保」が自宅にやってきて、王さんと夫に自宅にとどまるよう促します。

中国の人権問題に厳しい西側の要人が中国を訪れている時には、事実上、監禁状態に置かれるようになったというのです。

元人権派弁護士 王宇さん
「特に(4月)ドイツ外相訪中の際は監禁状態でした。基本的な生活も保障されず、野菜を買いに外に出ることもできませんでした」

それだけではありません。

元人権派弁護士 王宇さん
「マンションの下にいたら、上から汚水をかけられました」

嫌がらせもあったといいます。それでも、王さんのもとには…。

抗議活動した母親が逮捕された女性
「この判決はおかしいです」

法律の専門家として意見を聞きたいと頼ってくる人たちが後を絶ちません。

元人権派弁護士 王宇さん
「弱い立場の人がいれば、助けざるをえません。でも、国が何を問題視するかは分からない。自由を無くす可能性もあり得ます」

王さんは助けを求める人がいる限り活動を続けたいと願っていますが、取り巻く環境がそれを許すのか。不安な日々を送っています。

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