過労死部活動は教員の自主的活動と反論も自治体に約8300万円賠償命令遺族二度と同じ思いをTBSNEWSDIG

過労死部活動は教員の自主的活動と反論も自治体に約8300万円賠償命令遺族二度と同じ思いをTBSNEWSDIG

【過労死】部活動は「教員の自主的活動」と反論も自治体に約8300万円賠償命令 遺族「二度と同じ思いを…」|TBS NEWS DIG

富山県の中学教諭が過労死したことをめぐり、遺族が自治体に損害賠償を求めた裁判。およそ8300万円の支払いを命じる判決が言い渡されました。

富山県と滑川市を相手取って訴えを起こしていたのは、県内に住む40代の女性とその子ども2人です。

女性の夫は滑川市の公立中学校の教諭で、2016年に「くも膜下出血」で死亡。女性ら遺族は、部活動の指導などによる長時間労働が原因だったとして、県と市に対し、およそ1億円の損害賠償と謝罪を求めていました。

過労で夫を亡くした女性
「『休んで病院に行ったら』とかも言ってたんですけど、(夫は)『いや、どうしても休めない』って言って」

男性教諭は当時、理科の教科指導や3年生の担任に加えて、女子ソフトテニス部の顧問も担当。発症2か月前の時間外勤務は月およそ125時間で、このうち98時間が部活動の指導でした。

これまでの裁判で、市側は部活動はあくまでも「教員の自主的活動」だったと反論。顧問としての業務が時間外勤務にあたるかが裁判の争点でした。

過労で夫を亡くした女性
「主人のことを美談で終わらせたくなかった。学校でやる部活なら、教員の健康を守りながらやってほしい」

きょうの判決で、富山地裁は男性教諭が顧問だった部活動は県の強豪で、週末の練習などを自分の裁量で決めることは困難だったと指摘。顧問としての業務は自主的活動の範ちゅうではなく、部活動の時間も含めて長時間労働だったと認め、市と県にあわせておよそ8300万円の支払いを命じました。

判決を受けて、男性教諭の妻は…

過労で夫を亡くした女性
「家族の時間を犠牲にして働いた主人の働きが、仕事として認められたということがすごくうれしいですし、もう二度と私たち家族みたいな思いをする方たちをうんでほしくない」

滑川市は控訴しないとしています。

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