中国 希少金属「ガリウム」輸出規制 スマホにも使用 専門家「日本への影響大」(2023年7月5日)
中国政府は「国家の安全と利益を守るため」として、「ガリウム」という希少金属の輸出規制を発表しました。実際に規制されれば、日本への影響は避けられない見通しです。
■アメリカや日本に対抗する狙いか
人の体温よりも低い温度で溶ける性質を持つ「ガリウム」は、主に半導体の材料として使われます。
中国が世界の生産量のおよそ9割を占め、その多くは日本に輸入され、私たちに身近な製品にも使用されています。
大阪公立大学大学院 工学研究科 東脇正高教授:「光デバイスとしては照明に使われたり、液晶テレビのバックライトなどの白色発光ダイオード。スマートフォンの顔認証に使っている面発光レーザー。日常的に色んな用途で使われています」
東脇教授は、「中国が規制すれば、日本への影響は大きい」と話します。
東脇教授:「まず直接影響が出るのが、半導体製品を使う電機メーカー。自動車も多種多様の半導体を使っていますので。半導体産業だけではなく、我々の生活にも影響が出るのでは」
今回の輸出規制について、中国政府は次のように説明しています。
中国外務省 毛寧副報道局長:「中国は常に、グローバルサプライチェーンの安全と安定を維持することに努力しており、常に公正、合理的かつ非差別的な輸出管理措置を実施している。中国政府は特定の国を標的にすることはない」
半導体を巡っては、アメリカや日本も中国に対する規制を強めていることから、今回の措置は、こうした動きに対抗する狙いがあるとみられています。
(「グッド!モーニング」2023年7月5日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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