女子大生刺殺 4回の通報内容・警察の対応は?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG
29日、横浜市のマンションで女子大学生が元交際相手の男に包丁で刺されて殺害された事件について。
事件を防ぐことができなかったのか、2人の間で起きたトラブルの内容や警察の対応についてお伝えします。
■警察へ4回の通報 その内容と警察の対応は?
加藤シルビアキャスター:
今回の事件では警察に4度通報があったということで、まずはその通報の内容を詳しく見ていきたいと思います。
【通報1回目】2021年10月(冨永さんの友人)
冨永さんが友人と遊んでいたところ、伊藤容疑者が冨永さんを連れ戻そうと腕を引っ張ったということで通報がありました。警察が駆けつけ、伊藤容疑者に口頭注意、双方の親に監護(当人を周囲が気にかけたり、アドバイスを行ったりするもの)を依頼したということです。
【通報2回目】2022年6月(冨永さん本人)
冨永さんのSNSに伊藤容疑者が自分を載せてほしいと掲載を巡り口論となり、冨永さんが帰ろうとしたら腕をつかまれ、さらにその際に荷物を取り返すために通報したということです。
警察は事情聴取を行い、双方の親や親族に監護を再び依頼しました。その翌月に警察は冨永さんに連絡を行っていますが、「仲直りした。もう大丈夫」と話したということです。
【通報3回目】2022年12月(容疑者の近隣住民)
男女の言い争う声がするということで通報がありました。
冨永さんは「別れるなら殺す」と言われたと話し、さらに首を絞められたと話したということです。
警察は冨永さんの父親に監護を依頼し、伊藤容疑者の親族にも再び監護を依頼したということです。またその翌月に、警察は「あの後すぐに仲直りをしました」という冨永さんの話を聞いています。
【通報4回目】2023年6月22日(冨永さん本人)
車内でけんかがあったということです。
警察は事情聴取を行い、注意をしました。冨永さんの父親に監護を依頼しましたが、伊藤容疑者の親族とは連絡は取れなかったということです。
このとき、交際について双方とも親を入れて話し合う意思があったということです。
■被害者宅に侵入するなど“強い執着心” 何かできることは…
加藤キャスター:
遺族のコメントによりますと、2人は事件の1週間前に別れたそうです。そして事件当日の6月29日、伊藤容疑者が冨永さんの自宅に侵入した旨を、冨永さんが冨永さんの同級生に打ち明けていたということです。そしてその後、マンションの駐車場で冨永さんを包丁で複数回刺すという犯行が起きてしまいました。
元警視庁刑事の吉川祐二さん
「被害者宅に侵入する点など強い執着心を感じる。警察もパトロールなどしていたと思うが、常に張り付くことはできない。その合間を縫っての犯行か」
日比麻音子キャスター:
伊藤容疑者が抱いているのは、もはや恋愛感情ではない殺意になってしまったわけで、2021年に1回目の通報があったのにもかかわらず、何かできることはなかったんだろうかと思うんですが…。
産婦人科医 宋美玄さん:
本当に痛ましい事件ですけれども、ストーカー規制法だけでは常時張り付いたりするのも難しいですし、限界があるのかなとは思います。何回か通報があって、仲直りしたということですけれども、普通のカップルだと暴力などはないわけじゃないですか。でもそういったことが起こりながらお付き合いを続けると、警察の方も「仲直りした。OK」となるの難しい。
やはり、加害者側の認知がストーカーとかDVの件で歪んでいて、悪いことしてるとは思ってない、相手のためだと思ってるので、そういう加害者の更生プログラムみたいなものに結びつけていかないと、監視だけでは救えないのかなと思ってしまいますね。
井上貴博キャスター:
やはり、海外のように加害者側にGPSをつけるなど、ルールを変えていく必要があるのかもしれません。
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