明石歩道橋事故犠牲者の会が解散裁判を終えて静かに解散したい年に人死亡

明石歩道橋事故犠牲者の会が解散裁判を終えて静かに解散したい年に人死亡

明石歩道橋事故『犠牲者の会』が解散 裁判を終えて「静かに解散したい」2011年に11人死亡

 2001年、11人が死亡した兵庫県明石市の歩道橋事故の「犠牲者の会」が、解散したことを明らかにしました。
 「同じ悲しみに苦しむ家族が生まれないように」多くの役割を果たしてきました。

 『「明石歩道橋犠牲者の会」の解散について』
 21日、報道各社に配られた1枚の文書には、役割を終え、歩みだす遺族の想いがつづられていました。

 2001年7月、兵庫県明石市の花火大会で事故は起きました。夏祭りの会場へと続く長さ100メートルの歩道橋に来場客が集中。人々がなだれを打つように倒れ、子ども9人を含む11人が死亡しました。

 49日の法要が営まれたその日、「明石歩道橋犠牲者の会」は発足しました。雑踏警備のあり方、責任の所在はどこにあるのか、その後、長く続く戦いの始まりでした。

 『遺族は、最愛の家族を突然奪われた歩道橋事故について、真相究明を求める活動に取り組まざるを得ませんでした。それは同じ悲しみに苦しむ家族が二度と生まれないようにとの「想」からでした』

 事故から1年後に設置された「想い」の文字が刻まれた慰霊碑。毎年、遺族会のメンバーは、事故が起きた日に花を手向け、祈りをささげてきました。

 二男(当時2)を亡くした下村誠治さん
「守れなかったので、ここでは謝ることしかできない」

 2人の子どもを亡くした有馬正春さん
「常に自分の心の中にあるのは、連れて行ったことに対するお詫びというか、ごめんねという謝罪ですよね」

 2016年に刑事裁判が結審した後、活動をしていなかった遺族会。文書の最後は「静かに解散したい」と結ばれていました。

 事故から22年。記録と教訓を風化させないようにーー。遺族の新たな歩みが始まります。

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