不明のタイタニック号観光潜水艇酸素残り40時間3500万円富豪ら5人搭乗もっと知りたい(2023年6月21日)

不明のタイタニック号観光潜水艇酸素残り40時間3500万円富豪ら5人搭乗もっと知りたい(2023年6月21日)

不明の「タイタニック号」観光潜水艇 酸素残り40時間…“3500万円”富豪ら5人搭乗【もっと知りたい!】(2023年6月21日)

 「タイタニック号」が沈没した現場を見学する潜水艇が消息を絶った事故で、乗客にイギリスの富豪が含まれることが分かりました。

■タイタニック号観光ツアー「3年間無事故」

 イギリスの豪華客船・タイタニック号は1912年、2000人余りを乗せてイギリスを出航した後、大西洋で氷山に衝突して沈没しました。

 去年、海洋調査会社が捉えたタイタニック号の映像。今回、行方が分からなくなっているのは、まさにこの映像を撮影した潜水艇です。

 名前は「タイタン」。海に眠るタイタニック号を見に行く観光ツアーの途中で、連絡が取れなくなりました。

 先週金曜日、潜水艇を乗せた母船は、カナダのニューファンドランド島を出航。タイタニック号が沈む海域に向かいました。

 日曜日、船から降ろされ、海中に沈んでいった潜水艇。しかし、1時間45分後、連絡が途絶えたのです。

 アメリカ沿岸警備隊:「現場は遠隔地です。捜索は困難を極めています。潜水艇の位置を特定。乗員を救出するため、あらゆる手を尽くしています」

 潜水艇の内部を捉えた画像を見ると、かなり狭い空間であることが分かります。取材で乗ったことがある記者はこう話します。

 米CBS デビッド・ポーグ記者:「水面の下に潜る瞬間は恐怖を感じます。ただ、潜水艇を作った人物も一緒に乗っていて、この3年間、一度も事故を起こしていません」

 潜水艇には酸素が積まれていますが、4日間分と限られています。現地日曜日の朝に消息を絶って、およそ2日半。刻一刻とタイムリミットが近付いています。

■乗客に富豪も…海中通信手段“テキストのみ”

 潜水艇には、5人が乗っていました。ツアーの参加費は1人25万ドル、日本円で3500万円ほどと高額で、誰でも気軽に参加できる旅ではありません。

 これまでに確認された搭乗者は、パキスタンの会社経営者とその息子。タイタニック号の調査を何度も行い「Mr.タイタニック」との異名を持つ、フランス人の探検家。

 そして、イギリスの実業家、ハミッシュ・ハーディング氏です。過去には、世界で最も深いマリアナ海溝に潜ったこともあれば、宇宙旅行にも行ったこともある人物です。

 運営会社のCEO(最高経営責任者)も潜水艇に乗っていたと伝えられています。

 元英海軍少将 クリス・パリー氏:「タイタニック号の残骸に接触し、深刻な損傷を受けている可能性もありますが、今の段階では断定できません」

 そもそも通信手段は限られています。海に潜ると、母船との通信は文字によるテキストのみ。搭乗した記者によると、通信できるのは母船が潜水艇の真上にいる時だけで、実際、3時間ほど連絡が取れなくなったこともあったそうです。

 潜水艇の酸素残量は、およそ40時間分。懸命の捜索が続けられています。

(「グッド!モーニング」2023年6月21日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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