容疑者「射撃の順番待ちで4発発砲」可能なのか? 防衛省が死亡隊員らの氏名公表(2023年6月15日)
岐阜市の陸上自衛隊の射撃訓練場で、隊員3人が小銃で撃たれ、死傷した事件。逮捕された自衛官候補生(18)の男は15日、殺人容疑で検察庁に送検されました。送検後は、陸上自衛隊の警務隊に引き渡され、警務隊が主体となって捜査を行います。
陸自は15日、撃たれた3人の名前を明らかにしました。亡くなったのは、菊松安親1等陸曹(52)、八代航佑3等陸曹(25)。左ふとももに重傷を負った原悠介3等陸曹(25)は、全治3カ月の見込みだといいます。
森下泰臣陸上幕僚長:「菊松1曹、及び原3曹は、新隊員教育隊の本部で勤務していた。八代3曹は、新隊員教育隊で4~6名の自衛官候補生のグループを指導する立場で勤務していた。(Q.当該射撃訓練中の役割は)3名については、射場に勤務していたということで、直接、個々に対応・指導する立場ではなかったという認識。どういった指導がされていたかは、今後の調査で明らかになると思う」
普段、心肺機能に負担がかかる訓練だとAEDを携行するよう指導していましたが、14日は射撃訓練だったので持っていなかったそうです。
亡くなった菊松1曹は、普段、候補生との接点が、それほど多くはなかったといいます。
菊松1曹の所属部隊OB:「補給をする部署の彼が弾薬を任されている。弾薬は管理が非常に厳しい。(Q候補生が撃場に行く回数は)多分、5回。その回数しか行かないはず」
事件については、こう話します。
菊松1曹の所属部隊OB:「管理された状態ではありえない話。ただ、悪意を持ってするのであれば可能。悪意持った人に対して、これはどうしようもない」
逮捕された自衛官候補生は「射撃の順番を待っているときに4発、発砲した」といった話をしていることがわかりました。
広島・原村演習場で2年前に撮影された自衛官候補生の射撃訓練を見てみます。
候補生の行動は、すべて指導にあたる隊員が号令で統制します。銃に弾を込めるのは、射撃位置に入ってから。これは、自衛隊おける射撃訓練の決まりです。
赤いヘルメットの隊員と青いヘルメットの隊員がいます。候補生のすぐ横で、赤いヘルメットの隊員が指導にあたります。青いヘルメットの隊員は、射撃位置における安全を点検する役目だそうです。この射撃場では、射撃の順番を待つ候補生は、少し離れた場所で、待機していました。
ただ、事件が起きた岐阜・日野基本射撃場の2017年の映像を見ると、射撃位置の、すぐ後ろで順番を待っています。
容疑者の言う「順番を待っている際の発砲」は可能なのでしょうか。
森下泰臣陸上幕僚長:「(Q.本来、号令を受けるまで銃は弾倉と別々に置き、射撃位置に行くまで発砲できる段階にはならないのでは)まさしくそこが大きな、この事案の原因だと思っているので、今後、それを調査し、明らかにしていきたいと思う。現時点では承知していない」
捜査関係者によりますと、自衛官候補生の男は、まず、横にいた隊員を撃ってから、後ろに立っていた教官に2発。その後、別の隊員に1発、発砲したということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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