南海電鉄が普通車両に防犯カメラ設置 セキュリティ向上や犯罪抑止 5年後までに全車両に設置へ
南海電鉄は、15日から普通車両で防犯カメラを運用すると発表しました。背景にあるのは「電車内で相次ぐ凶悪事件」。プライバシーや費用負担の問題を、皆さんはどう感じるでしょうか?
平田博一記者「今、ご覧いただいているのは、南海電車の車両の中に設置された防犯カメラの映像です。今日から運用が始まりました」
15日午後、南海電鉄の車庫で報道陣に公開されたのは、新たに防犯カメラを設置した車両です。
平田記者「車両の中に設置された4つの防犯カメラで、車内の様子を、ほぼ死角なく映し出します」
設置場所はドアの上部に4か所で、走行中は常に録画します。
南海電鉄では、すでに特急など一部の車両に防犯カメラを設置していましたが、普通車両では、これが初めてです。
鉄道車両への防犯カメラの設置をめぐっては、国土交通省が14日、事業者が新たに車両を導入する際、乗客の利用状況に応じて設置を義務づける方針を明らかにしました。
背景にあるのが、ここ数年、電車内で相次いだ凶悪事件です。
2021年、東京都の小田急線や京王線の電車内で、乗客が刃物で切り付けられたり刺されたりした事件がありました。
また、関西でも去年、京阪電車の車内や駅で女性がスカートを切られるなどの被害が8件相次ぎました。
南海電鉄運輸車両部・河畑亮太郎主任
「近年、多くそういったこと(事件)が起こっているので、犯罪抑止については、すぐに対応したかったので、このタイミングで設置することにしました」
防犯カメラにはプライバシー面への懸念もありますが、南海電鉄はセキュリティ向上や犯罪の抑止のために設置を決めたということです。
利用客
「いろんな人がいるから、やっぱり危険と感じる人もたくさんいると思うので、私は賛成です」
「見たことがあって、寝ている人に対するスリとか顔も映るわけじゃないですか。安心できると思います。カメラがあったほうが」
「(Q、プライバシー面は気にならない?)私はない。別に悪いことしていないし。堂々と」
南海電鉄は、5年後までに全ての車両で防犯カメラの運用を開始する方針です。
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