クラフトビール人気の秘密は?「プチ贅沢」と「映え」(2023年6月3日)
3日、東京・六本木で開催されたのはクラフトビールのイベントです。
*イベントに参加した客
「気分によって今日は軽い白ビールにしようとか味の深みが違うので」
「量を飲むより、味わいながら。お酒の味の幅が広がって楽しめるようになってきた」
実は近年、伸び悩んでいるビール類とは対照的にクラフトビールの売り上げは、ほぼ右肩あがり。その勢いは加速しています。取材したスーパーでは、75種類ものクラフトビールを取り扱っています。
クラフトビールは、コロナ禍で打撃を受けた外食や酒類業界の復活のカギを握るとも言われているのです。そもそもクラフトビールとは何なのでしょうか。
*桝田アナウンサー
「お店入ってすぐにおおきなタンクがあります。こちらではお店の中で直接ビールが作られているようです」
取材したレストランは、クラフトビールの醸造所が併設されています。様々な味わいが楽しめるクラフトビール。ポイントは職人の存在です。
*スプリングバレーブルワリー東京 古川淳一さん(職人歴14年)
「こちらでは、ほぼ手作業でつくっています」
ビールの原料となる麦芽をお湯に溶かし…出来た麦汁をろ過するなど、工程はほとんどが手作業です。
*スプリングバレーブルワリー東京 古川淳一さん(職人歴14年)
「実物を確認して五感で感じながらビール醸造ができるというところが大きな利点のひとつだと思っています」
この日つくったビールは、苦味や香りを決める「ホップ」が多めで3回に分けて入れるのがこだわり。クラフトビールは、通常のビールと比べて希少な原料を使用したり、あえて手間のかかる製法を取るなど、こだわって造るのが特徴で、自宅でもその味が楽しめると人気になっているのです。
まずは、ビールの世界的大会で部門1位を獲得したクラフトビールを試飲しました。
*桝田アナウンサー
「ほどよい苦みもあって、すっきり飲みやすいです」
期間限定のこちらは…。
*桝田アナウンサー
「香りが全然違いますね。トロピカルです。同じビールなのにこんなに違うんだと思いました」
日本では、ラガービールやピルスナービールがメジャーですが、実はビアスタイルは100種類以上あると言われていてクラフトビールは、ビールの味わいの多様性や選択肢を幅広くしました。
*イベントに参加した客
「コロナの影響がすごくあって外より家飲みが増えてちょっと高いけどクラフトビール」
日本ビアジャーナリスト協会によると、クラフトビール人気の秘密は、コロナ禍の「おうち時間」による「プチ贅沢」志向が高まったこと。そして。
*スーパーでクラフトビールを選んでいた客
「パッケージをインスタとかに載せたりして飲んだ記念も写真に残せるので良いなと思っていて」
個性あふれるパッケージ。いわゆる“映え”が多様性を求める若者にウケているといいます。
そして、アフターコロナの“外食業界復活”にも期待されています。飲食店でも従来の生ビール以外に料理に合わせた様々な味のクラフトビールを楽しめる店が増えています。
*鼎泰豊 グループマネージャー 齊藤早苗さん
「コロナ前よりも活気をもっていただけるように、クラフトビールの需要とともに私たち飲食業界ももっともっと盛り上がっていけたらいいなと」
クラフトビールのイベントを仕掛けた業界大手のキリンは…。
*桝田アナウンサー
「アフターコロナになって市場復活のカギを握るのはクラフトビールだと考えていらっしゃいますか?」
*キリンビール 堀口 英樹 社長
「クラフトビールが多様性や味の豊かさ、バラエティの多さ、新しい飲み方を提案しているので、これからコロナが明けたあと、ビールの全体を引っ張っていくという意味では活躍すると私は信じています。クラフトの多様性は一社だけではなかなか実現できない。市場を大きくしていくという意味で(他社も含めて)ご支援・共同させていただく、それが将来に向けての成長に結びつくかと思う」
サタデーステーション 6月3日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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