【ウクライナ総司令官】「我々のものを取り戻す時が来た」反転攻勢は◆日曜スクープ◆(2023年5月28日)

【ウクライナ総司令官】「我々のものを取り戻す時が来た」反転攻勢は◆日曜スクープ◆(2023年5月28日)

【ウクライナ総司令官】「我々のものを取り戻す時が来た」反転攻勢は◆日曜スクープ◆(2023年5月28日)

■ロシア国内を標的に“攻撃急増”反転攻勢の一環?

ウクライナ軍のザルジニー総司令官が通信アプリで「我々のものを取り戻す時が来た」と発信した。領土奪還を目指す、大規模な反転攻勢開始の宣言なのか。ウクライナによる反転攻勢の機運が高まる中、今月に入り、ロシア国内を標的にした攻撃の頻度が急増する。ウクライナと国境を接するロシア西部で、ロシア国内を狙った攻撃が多発した。

ロシア人武装組織は22日、ウクライナ側からロシア・ベルゴルド州に進入し攻撃を加えた。25日夜から26日朝にかけて、同州コジンカ村が130回以上の砲撃を受けたことを、知事が明らかにした。25日、同州の防空システムが作動、ウクライナ軍と見られる無人機をロシアが迎撃した。26日、同州国営エネルギー企業の敷地内に、ドローン攻撃により爆発物が落下した。3月2日、ウクライナと国境を接する西部ブリャンスク州で、武装集団などが相次いで攻撃を仕掛け、住民2人が死亡した。13日には、同州上空を飛行中のロシア戦闘機とヘリ4機が撃墜された。また、23日には、同州にある防衛関連企業の工場倉庫で、大規模な火災が発生した。

■越境攻撃「ロシア義勇軍」ウクライナ軍との関係

ウクライナ英字メディア「キーウ・インディペンデント」は26日、ロシア・ベルゴルド州への越境攻撃を実施したのは、親ウクライナの「ロシア義勇軍」と報じた。リーダーのデニス・カプースチン氏は「『ロシア義勇軍』はウクライナ軍と相談のうえ、負傷兵への医療支援などを行っている」と、双方が協力関係にあることを明らかにした。米国製の高機動多用途装輪車両「ハンビー」を、「ロシア義勇軍」が使用していることについて、カプスーチン氏は、西側の供与を否定した。

昨年9月から活動を開始した「ロシア義勇軍」は、戦闘員は19歳から40歳半ばのロシア系移民で構成される。一方、米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は、「ウクライナには供与した兵器でロシア領内を攻撃しないように要請してある。これはロシアと米・NATOの戦争ではない」述べたうえで、SNS上に投稿された車両や軍用機器の画像を調査中であることを明らかにした。

■ゼレンスキー氏「ロシア領攻撃を内部検討」米紙報道

米・NATO(北大西洋条約機構)の戦争ではない」と述べた。米紙ワシントン・ポストは13日、ゼレンスキー大統領が今年1月、ロシア領内の都市占領や攻撃などを側近と協議していたことを報じた。同紙が入手した機密文書には、「モスクワとの交渉において、首都キーウに影響を与えることが目的である」と記されていた。

一方、ロシアのクレムリンが3日に、ドローン2機による攻撃を受けた事件で、米CNNは25日、ウクライナの特殊軍事部隊が攻撃を実行した可能性が高いと報じた。米国当局が傍受した会話のやり取りの中で、ウクライナ当局者が攻撃に関連して、双方が非難する内容が含まれていることを確認した。

■ワグネル「バフムト完全制圧」ウクライナは戦闘継続

ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏は20日、東部ドネツク州の激戦地バフムトを完全に制圧したと主張した。米シンクタンク・戦争研究所は26日、ロシアの軍事ブロガーの情報として、オリホボ・ワシリフカ付近に駐留するウクライナ軍の反撃により、ロシア軍は最大1キロ後退したことを明らかにした。

同戦争研究所は、「ウクライナ軍はバフムト南部のクリシキフカに向かって進軍し、ベルスキー・ドネツ運河を渡り、ロシア軍を東へ後退させる可能性がある」と分析した。ウクライナ陸軍のシルキー司令官は21日、「状況が変われば、我々にバフムト市に入る機会が得られる」としたうえで、バフムト周辺を包囲しながら、市街地に向けて進軍する状況にあることを明らかにした。

■ワグネル部隊が“バフムト撤退開始”親ロシア派が継承

ワグネルの創設者プリゴジン氏は21日、6月1日までに部隊を前線から完全撤退させ、2カ月間にわたって再編と再武装、また、再訓練を行うことを表明した。ワグネルは6月から7月にかけて不在になる。戦争研究所は26日、東部ドネツク州で親ロシア派勢力を名乗る「ドネツク人民共和国」首長・プシリン氏がワグネル部隊に代わり、バフムトでの戦闘を引き継ぐ可能性があることを指摘した。侵攻開始以降、ドネツク人民共和国軍は、兵力55%を喪失しており、戦闘の遂行能力に懐疑的な見方が持たれている。

■ロシア首相訪中“結束強化へ”西側対抗で接近加速

習近平国家主席は24日、訪中したロシアのミシュスチン首相と北京で会談、両国は多国間の枠組みにおいて関係を強化するべきだとの考えを示した。中国とロシアは関係強化を図り、西側に対抗する姿勢を見せた。習氏は、「経済・貿易・投資、また、エネルギー分野での協力を拡大すべき」と提言。一方、ミシュスチン首相は「西側諸国が違法な制裁を利用し、自分たちの意思を押し付けようとする試みに対抗する」と述べた。

中ロ両国間の貿易総額は、昨年は1890億ドルに対して、今年は2000億ドルを超え、2019年に設定した目標を想定より1年早く達成する見通し。ロシアから中国へのエネルギー輸出も今年は40%増が見込まれている。米戦争研究所の最新情報を基礎に、戦況を詳報・解説する。

★ゲスト:渡部悦和(元陸上自衛隊東部方面総監)、廣瀬陽子(慶応義塾大学教授)
★アンカー:木内登英(野村総合研究所エグゼクティブエコノミスト)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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