36時間で“半年分の雨”…イタリア北部の大洪水巡り過激抗議 「トレビの泉」真っ黒に【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年5月23日)

36時間で“半年分の雨”…イタリア北部の大洪水巡り過激抗議 「トレビの泉」真っ黒に【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年5月23日)

36時間で“半年分の雨”…イタリア北部の大洪水巡り過激抗議 「トレビの泉」真っ黒に【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年5月23日)

 イタリアの観光名所「トレビの泉」で、環境保護団体の活動家が黒い液体をまき、抗議活動を行う様子だ。活動家たちは、政府が化石燃料に投資した結果、イタリア北部で大洪水が発生したと主張している。

■イタリアで大洪水 首相はサミット切り上げ緊急帰国

 イタリア・ローマの観光名所「トレビの泉」にまかれた黒い液体。瞬く間に透明の水が真っ黒になる。

 液体をまいたのは、環境保護団体の活動家たち。警察官らが横断幕を取り上げ、泉から引き上げようとすると、周囲にいた人が活動家に対し、平手打ちをする場面も見られた。

 活動家らは液体をまいた理由について、政府が気候変動に無策なため、気候変動が助長し洪水が発生したからと主張。その大洪水が…。

 エミリア・ロマーニャ州在住 ニコラ・アンドゥルッチさん(45):「本当に悲惨な状況です。強い雨が降り続いてひどい被害を受けています」

 勢いよく、街をのみ込む濁流。上空から見た町は、茶色く濁った水に覆われ、川との境目がなくなっている。

 さらに、G7広島サミットに出席していたイタリアのメローニ首相がサミットを途中で切り上げ、帰国する事態に。洪水の被害に遭った住宅を訪れ、被害状況を視察。被災者の声に耳を傾けた。

■住民「とても悲劇的な状況」 300カ所以上で土砂崩れ

 イタリア北部では先週、局地的に強い雨となり、わずか36時間で半年分の雨が降った地域もあった。

 浸水した家の屋根には、救助を求める人の姿が…。

 大洪水の影響で20以上の河川が氾濫し、住宅街や農地が水没。これまでに14人が死亡。一時、およそ3万6000人が避難を余儀なくされた。

 消防隊員や救急隊員がボートで家を一軒一軒まわり、避難を促す。

 救助隊員:「まず足をここに置いて、私のひざの上に」

 救助された女性:「重いわよ」

 救助隊員:「大丈夫、大丈夫。OK」

 救助隊員:「心配しないで、我々が支えているから」「そこに座って。さあ、ディスコクラブに連れて行きますよ」

 こちらの2人を救助しているのはショベルカー。使えるものは、なんでも活用していく。家に取り残された高齢者や子どもを次々と救出した。

 ニコラさん:「とても悲劇的な状況です。今、できるのは崩れた岩や泥などを取り除くことです」

 大雨の影響により、300カ所以上で土砂崩れが発生。さらに道路は、大きくひび割れ通行不能になった。

■「復興何年もかかる」 インフラ途絶えるなか復旧作業

 エミリア・ロマーニャ州で45年間暮らす二コラさんは…。

 二コラさん:「家が水に浸って電化製品、タンス、ベッドなど破壊されたのを運び出して捨てました」

 被災者の中には…。

 二コラさん:「家を失った人もたくさんいます。これからの居場所を見つけなければなりません。復興には何年もかかるでしょう」

 土砂災害の被害が大きかった、サンタソフィア市の市長に話を聞いた。

 ダニエレ・ヴァルボネージ市長(45):「地面や道路の崩壊の被害が著しかったです。その数は100カ所余り。道がふさがって通れなくなったり橋が落ちていたり。水、ガス、電気も止まってしまいました」

 生活に必要なインフラも途絶え、食料も十分に届かないなか続いた復旧作業。一刻も早く、元の生活に戻りたい…「街の応援歌」を歌い、住民同士が励ましあった。

 避難所として、美術館や映画館などが協力。

 女性隊員:「毛布が必要な方は?」

 避難男性:「私です。ありがとう」

 避難女性:「とても癒やされたわ。みんな本当に癒やされたの。でも悲しいわ」

■“巨大サイクロン”ミャンマーに直撃 400人死亡か

 巨大なサイクロンが直撃したミャンマー。強烈な雨と風で、道路はまるで海のように波しぶきが立っている。

 木々は折れそうなほどにしなり…道路にはモノが散乱。大通りに設置してある看板は吹き飛ばされ、一部が走っている車のもとへ…。車の真横に落下し、寸前のところで直撃を免れた。

 最大瞬間風速は70メートル、時速にするとおよそ250キロで、新幹線並みの速度で暴風雨が吹き荒れたことに。国営新聞によると、被害に遭った住宅は18万軒に上るという。

 家屋は倒壊、がれきの山と化し、電柱は真ん中から90度に折れ曲がっていた。

 ロヒンギャ難民:「家族14人のうち生き残ったのは5人だけ」

 大きな被害を受けたとされるのは、国内で迫害を受けている少数派イスラム教徒“ロヒンギャ”の人々。彼らが暮らす難民キャンプのある沿岸部をサイクロンが直撃した。

 ロヒンギャ難民:「我々の村では、まだ100人以上の行方が分からない」

 民主派組織は、死者は455人で、そのうちの400人以上が難民キャンプが集中する地域での被害だと発表。

 世界で起きるかつてないほどの異常気象、国連の機関も危機感をあらわにしている。

 ターラス事務局長:「今後5年以内に地球の最高気温が未知の領域に達する」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年5月23日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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