「電気代」6月に値上げ 家庭だけでなく事業者も節電苦心…社運かけ「設備に数千万」(2023年5月21日)
ウクライナ侵攻に端を発するエネルギー危機の影響は、依然深刻です。
19日、大手電力7社の「家庭向け電気料金」の値上げが正式決定。
番組は「1円でも安く」と節電に苦心する人々を取材しました
▽「1円でも安く」 電気代高騰で節電に苦心
埼玉県にあるこちらのお宅。中に入ると…コンセントが抜かれた洗濯機に、消された照明…。
ことし、定年を迎えた夫と暮らす、小高さん。様々な節電に加え、こんなことも…
(小高明美さん)「家庭用のソーラーパネルです。これを物干しにかけまして、伸ばします。」
災害時用に購入していたソーラーパネル。ただ、問題もあるようで…
(小高明美さん)「もう2枚にしか当たってないので、ここまで来ると。これを外して、太陽の光を追いかけます。これで大体3つ(のパネル)に当たるので」
ベランダに日光が差し込むのは午前中のみ。こまめにソーラーパネルの位置を変えて、蓄電しています。
(小高明美さん)「まさかこんなに電気代が上がるとは思わなかったので。それでも1円でも安くっていう形で活用するようにしました。曇りとか雨になっちゃうとちょっと寂しい気持ちになりますね」
経済産業省はおととい19日、大手電力7社の、家庭向け規制料金の値上げを正式に認可。来月1日から実施され、値上げ幅は平均で15%~39%あまりで、東京電力管内の標準家庭では、1カ月881円上がることになります。
(小高明美さん)「この先不安でしかないですよね。あとは何を節約したらいいのかなって思いますね」
▽電気代また値上げへ 家電選びに“異変”も
都内の家電量販店に行ってみると、あちこちに「節電」の文字が…
(渡辺瑠海アナウンサー)「6月から電気代が上がりますがこちらのお店では節電を気にされているお客さんが増えているようです。」
これから暑くなる中、気になるのがエアコンの電気代です。
「節電性能がいいって言われてますので」
Q.電気代の部分も気になる?
(エアコンを見に来た人)「そうですね。先のこと考えたらやっぱり節電の方が良いかなと。」
常に電源を入れて使用する冷蔵庫には、電気代の目安が表示されていました。
(ジョーシン王子店 武井祐二店長)「冷蔵庫の方は大きければ大きいほど、省エネ性が優れておりますので、置けるのであれば大きい方をおススメはさせて頂いておりますね。」
▽“社運かけ節電” 設備投資かじ切るスーパー
新潟のこちらのスーパーでは、社運を賭けた対策に打って出ました。
(スーパーマルセン 太田雅悠取締役)「一昨年まではフタのない状態のケースで冷凍食品を販売しておりました。去年からこちらの蓋つきの状態の冷凍ケースにすべて入れ替えました。費用は数千万円かかっています。」
フタ付きの冷凍ケースやLED照明など、設備投資に数千万円かかりましたが、電気使用量は20%ほど減らすことができました。しかし、客にフタの開け閉めをさせることになり、売り上げが減るのではと心配していましたが…
(スーパーマルセン 太田雅悠取締役)「我々の心配をよそに売り上げの方は順調に何なら切り替えたことで少しづつ販売数は伸びております。」
設備投資は功を奏し、売り上げもアップ。しかし、喜びも束の間、4月から法人向け電気料金が再び値上げになったのです。
(スーパーマルセン 太田雅悠取締役)「いやー本当にマジかよと思いましたね。」
3月と4月の電気使用量はほぼ同じでしたが、料金は70万円から93万円に上がりました。
Q. 電気代高騰を受けて、特売品が減ったりは?
(スーパーマルセン 太田雅悠取締役)「電気代がここまで上がってしまうと商品価格に転嫁したいと考えたり、特売を中々入れづらくなったりだとか、そういう風に考える時もありましたけども、お客様には従来の価格で提供できるように」
商品の値上げをしないため、涙ぐましい節電対策を。さらに地元新聞に出す広告のサイズを変更、小さくすることで、月5万円の節約になるといいます。
(スーパーマルセン 太田雅悠取締役)「この町の小さなスーパーとして、地域のお客様の為にもなんとか生き残る術を探して、工夫を重ねていきたいと思います。」
5月21日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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