バフムト制圧か ロシア国防省が発表 ゼレンスキー氏を称賛 その意図は?(2023年5月21日)
■バフムト制圧か ロシア国防省が発表
ゼレンスキー大統領が日本に滞在するなか、ウクライナ東部の激戦地バフムトでは…。
ワグネル創設者・プリゴジン氏:「本日の正午ごろ、バフムトは完全に制圧された」
ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者・プリコジン氏が自身のSNSでウクライナ東部の激戦地バフムトを完全制圧したと発表しました。
破壊された住宅の屋上にはワグネルの旗が掲げられ、踊っている戦闘員の様子も投稿されています。これを受け、ロシア国防省も「ロシア軍の支援を受けたワグネルの攻撃で解放が完了した」と発表しました。
互いに成果を強調するなか…。
■ワグネル創始者がロシア軍を非難も
ワグネル創設者・プリゴジン氏:「ワグネルの戦闘員は224日間、この都市で突撃をしていたが、ここにはワグネルの戦闘員しかいませんでした。ショイグ国防相とゲラシモフ参謀総長は戦争を遊びにして、彼らの気まぐれのせいで本来の5倍以上の人間が死亡した」
さらに、プリゴジン氏は制圧を発表したばかりのバフムトから引き上げるとしています。
ワグネル創設者・プリゴジン氏:「部隊を休ませるため、ワグネルは今月25日からバフムトを離れる。自身の印象をゼレンスキーに伝えよう。あなたの軍人は勇気を持ってよく戦っていた。皮肉ではない」
なぜ、プリゴリン氏はロシア軍を非難し、ゼレンスキー大統領を称えたのでしょうか。元テレビ朝日モスクワ支局長の武隈氏によると。
元テレビ朝日モスクワ支局長・武隈喜一氏:「戦場で強くしっかりと戦ったウクライナ軍にエールを送っている。逆に言えば、ロシア軍は何もしていないという、極めて強い批判、皮肉が込められた戦場の司令官としての言葉だと思う。このままの形で戦闘が続いていけば、ロシア軍は負けると言っていることに等しい」
一方で、プリコジン氏の発言にはG7広島サミットに参加しているゼレンスキー大統領を意識したとみられるものもありました。
ワグネル創設者・プリゴジン氏:「本日、バイデン大統領に会う時、おでこにキスをして、私からのあいさつだと伝えて下さい」
バイデン大統領へのあいさつをゼレンスキー大統領に託したプリゴジン氏。これにはどんな意味があるのでしょうか。
元テレビ朝日モスクワ支局長・武隈喜一氏:「アメリカ、西側から入ってくる最新の兵器がどれだけ戦場で自分たちを苦しめたか、ということがある。それに対する一つのエールだと思う」
一方、ウクライナ軍の報道官は、プリゴジン氏がバフムトを完全制圧したと発表したことについて、「我々の部隊はバフムトで戦闘を続けている」と述べ、否定しています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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