42歳・ハーバード大卒の“エリート党首”躍進のワケは？タイ総選挙で“革新系”野党が第1党に「王室改革」「反軍政」掲げ

42歳・ハーバード大卒の“エリート党首”躍進のワケは？タイ総選挙で“革新系”野党が第1党に「王室改革」「反軍政」掲げ｜TBS NEWS DIG

タイの下院総選挙は、反軍政や王室改革を掲げる革新系の野党が第1党となりました。42歳のエリート党首、大躍進のワケとは。

記者
「第1党になったピタ党首が来ました。これから開票後の勝利会見に臨みます」

15日に開票されたタイの下院総選挙。定数500のうち、最多となる151議席を獲得したのは、革新系の野党「前進党」です。

前進党　ピタ党首
「私は首相になります。タイの政治に透明性と安定をもたらします」

当初は、タクシン元首相の次女らが率いる最大野党「タイ貢献党」の勝利がほぼ確実視されていましたが、終盤に失速し、141議席となる見通しです。

なぜ、前進党が大躍進を遂げたのでしょうか。

バンコク市民
「（ピタ党首は）賢くて丁寧で良いイメージがあります」
「市民はもう、軍の政治に飽きました」

42歳のピタ党首はアメリカのハーバード大学で修士号を取得し、実業家としても活躍したエリート。

【前進党の公式YouTube】
前進党　ピタ党首
「前進党と一緒にタイを変えよう」

「変革」を前面に打ち出したSNS戦略で若者らの心をつかみました。

タイの若い世代はかつて、長期化する軍の政治やクーデターを承認する王室に反発し、大規模な反政府デモを展開。前進党は反軍政に加え、これまでタブー視されてきた王室改革も公約に掲げていて、こうした民意も背景に支持を拡大したとみられます。

選挙後の首相指名は、軍が任命した上院議員も合わせた投票となるため、政権交代には高いハードルがありますが、前進党の飛躍はタイの社会に大きなうねりを起こすかもしれません。

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