【報ステ】銀座・仮面強盗の一部始終と確保の瞬間 専門家「ド素人の犯行では」(2023年5月8日)
東京・銀座のロレックス専門店に複数の男が押し入り、バールでショーケースを割るなどして、腕時計100本以上を奪い、逃走しました。犯行の様子を複数の携帯電話のカメラが捕らえていました。
8日午後6時過ぎ、銀座に響き渡る非常ベル。白い仮面をつけた男が次々と時計の入ったショーケースをバールで破壊していきます。しばらくすると、男の1人が店の扉を開けますが、他の2人はまだ犯行を続けます。
大通りから犯行を見ていた女性が、一度、扉を閉めます。男が外に出るため、扉を開けようとしますが、それを女性が押し戻します。ただ、少しの押し合いの後、男らは店内から外へ。そのまま白いワンボックスカーに乗り込むと、猛スピードで銀座の中央通りを逃走していきました。
全員、上下黒っぽいジャージのようなものを着ていて、3人のうち2人は、黒い袋を持って店を出るのが確認できます。
道行く多くの人は、ただ呆然と眺めるしかありませんでした。
目撃者:「すごい物音がしたので、白いマスクをかぶった、たぶん男性3人が普通に入って行って、バールみたいなものでバンバン叩いていて。5分ぐらいで、いろいろなものをとっていった。外から女性のスタッフなのか、出られないようにドアを押さえていた。男性(犯人)が(バールを)ふりかざしていて、そのまま白いワンボックスみたいな車に乗り込んで、逃走した」
多くの人が逃走車両のナンバーを目撃していました。
車両の目撃者:「まずサイレンが聞こえて、(パトカーが)何台か見えた。交差点を渡ろうとしたときに、ものすごい勢いで車がギュンギュンと。左右に車が揺れながら突っ込んできて、ちょうど交差点を渡るところだったので、一回、身を引いて、その後ろからパトカーが追っかけて行ったとか、そういう感じ。すごいスピードでした。たぶん、信号無視とか、逃げている感じだったので」
そして、犯行から30分ほど経った午後6時40分。約3キロ離れた港区・赤坂マンションで撮影された映像を見ると、4階のベランダの上によじのぼった男を警察が取り囲みます。
目撃者:「犯人が捕まるところを見ました。午後6時46分に確保されたのが1人目だと思うんですが、手すりにのぼっていたのを『危ないから下におりないように』と。ベランダの中に警察官が来ていて、それで1人目が捕まった。他の2人はわからないけど、捕まっていない人たちが、ここら辺を逃げているとしたら、怖い。低層部は入りやすいところが、いっぱいあるし、怖い。(Q.異変に気がついたのは何時、どういうきっかけ)午後6時半くらいだったと思うんですが、パトカーの音がしていたので、何かあったのかなと。もう警察官がいっぱいで走り回っていました」
この近くでは、銀座の強盗事件で使われた車両が発見されています。その下からは、男たちがつけていたとみられる白い仮面も確認できました。
警察は、これまでに強盗事件に関与したとみられる男ら4人を、建造物等侵入の疑いで現行犯逮捕しました。
◆埼玉県警で捜査一課の元刑事・佐々木成三さんに聞きます。
(Q.この犯行の映像を見て、どのような印象を受けましたか)
あまりにも大胆な犯行。しかも目撃者がいることにさえ気付いていないような犯行だと感じます。目撃者も、これが犯罪なのかと疑うくらいリアリティがないような犯行だと感じています。犯行に“主体性がない”という感じを受けました。
(Q.主体性がないとは、どういうことでしょうか)
本来、容疑者たちは、逃げる・捕まりたくないといったリスクを優先します。この映像を見ると、まず、目撃されていることに気付おらず、強盗することだけを考えている。全く周囲を見ていないことがわかります。また、逃走に使う車も店の前に、堂々ととめている。捕まるリスクというのを想像できていないような感じがします。
(Q.一連の広域強盗を思い起こしますが、その点はどうでしょうか)
稚拙で大胆な犯行であるということ。手口がド素人の犯行、いわゆる“闇バイト”といわれる方法で集まった素人がやった犯罪だなと感じます。逃げることを考えていない。つまり、指示されたことだけを行っているような犯行だなと。こういった点も一連の広域強盗の犯行に類似していると感じます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く