観光地で広がる「宿泊税」 北九州市“一律200円”PRに活用 担当者「夜景の客増えた」(2023年5月2日)

観光地で広がる「宿泊税」 北九州市“一律200円”PRに活用 担当者「夜景の客増えた」(2023年5月2日)

観光地で広がる「宿泊税」 北九州市“一律200円”PRに活用 担当者「夜景の客増えた」(2023年5月2日)

 旅行需要の高まりを受け、観光地などで「宿泊税」を導入する動きが広がっています。実質的な値上げとなることに懸念の声も上がるなか、実際に導入した自治体を取材しました。

■長崎市が導入「好循環を目指していきたい」

 宿泊税とは、ホテルや旅館などの宿泊客に対して課税される税金です。自治体独自で税率や使い道を条例で定めることができます。

 人口減少で税収が減るなか、独自の財源確保策として注目されている宿泊税。

 先月から導入したのが長崎市です。

 長崎市理財部収納課長 木場輝樹氏:「1人1泊あたり1万円未満であれば100円。1万円以上2万円未満なら200円。2万円以上であれば500円という税額の設定にしております。初年度は3億7000万円を見込んでおりまして、宿泊税を使って街の魅力を高める。それによってさらに宿泊客を増やしていく。そして宿泊税が増えていく好循環を目指していきたい」

 税収は世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の紹介施設の設置や観光客の体験型プランづくりの支援に充てる方針です。

■懸念の声あったが…北九州市は観光客増

 現在は東京・大阪・福岡の3都府県や金沢市・京都市を含む5つの市など、宿泊税を導入する自治体が広がっています。

 2020年4月から宿泊税を取り入れた北九州市では当初、懸念の声もあったといいます。

 北九州市産業経済局観光課長 酒井俊哉氏:「導入当初からホテル業界の方々から見せかけ上のホテル代が上がるのではないかと。それによって他の都市より競争力が落ちる。お客さんを奪われるという懸念があったのは事実です」

 宿泊客に一律200円の宿泊税を課した北九州市ですが、その後、観光客は増えているといいます。

 酒井氏:「昨年3月に日本新三大夜景都市に全国1位に北九州市が選ばれました。これをきっかけに宿泊税の財源を活用しながらPRを一生懸命やってきた。昨年の夏以降、お客さんがかなり増えました」

 また、宿泊税の財源を有効活用するために定期的に検討会を開いているということです。

 酒井氏:「3年に1回、観光事業者や学識経験者を交えて宿泊税の使い方が適切かどうかの検討会を開いています。今年がその年なので、ぜひ色んな方々の意見を聞いて、より効率的、効果的に財源を使っていきたい。そして少しでも市内の経済活性化に寄与してきたい」

(「グッド!モーニング」2023年5月2日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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