高齢運転手との事故で“生活一変” 「廃業」「後遺症」…交通トラブルの“その後” #Shorts

高齢運転手との事故で“生活一変” 「廃業」「後遺症」…交通トラブルの“その後” #Shorts

高齢運転手との事故で“生活一変” 「廃業」「後遺症」…交通トラブルの“その後” #Shorts

この1年間で発生した交通事故やトラブル。「その後」を追跡すると、意外な事実が次々と明らかになりました。

盗まれた愛車を“執念の追跡”で発見した男性。しかし、愛車が無残な姿に…。

一刻を争う事故現場。偶然居合わせ、駆け付けた“まさかの人物”とは…。

高齢ドライバーが一時停止を無視。突っ込まれた被害者の人生は、一変していました。

■追跡!高齢ドライバーによる事故“生活一変”

まずは、相次ぐ「高齢ドライバーの暴走事故」です。

白い車が、前進とバックを繰り返し、駐車中の車に次々と衝突。警察によると、運転していたのは70代の男性。事故当時「パニックになり運転操作を誤った」と供述していました。

岐阜県にある見通しの良い道路を走行する車。交差点に差し掛かった、次の瞬間でした。

撮影者の車が走っていたのは、優先道路。左から来たシルバーの車は一時停止を無視して、突っ込んできたのです。

被害者によると、運転していたのは80代の男性。事故の原因は「カーナビ操作による前方不注意」だといいます。

衝突された運転手の「その後」を取材すると、事故により“生活が一変”していました。

高齢ドライバーによる事故被害者:「ひざを打って、動かなくなって。後から、後遺症が出てきている。もうこれ以上やっても体が動かないし、1月31日で店をやめて、全部解体して…」

事故から5カ月以上経った今も、通院中だという男性。45年間、中華料理店を営んでいましたが、事故により体が思うように動かず、店を閉めることにしたのです。

今は蓄えを取り崩して、生活しているといいます。

一方、衝突してきた80代の男性ドライバーは…。

被害者:「(Q.事故後やり取りしましたか?)電話しても出ない。相手は謝罪にも来ない。事故に対しての認識が非常に甘い。軽く思っているとすごく感じる」

■追跡!「信号機ない横断歩道」に潜む危険

続いては、あらゆる危険が潜む「信号機のない横断歩道」です。

千葉県船橋市。撮影者の車が信号機のない横断歩道に差し掛かり、停止。歩行者が渡り切るのを待っていた、次の瞬間でした。車の左側からすり抜けてきたバイクが、自転車を押す歩行者と衝突しました。

「信号機のない横断歩道」に潜む危険性を探るべく、衝突事故が起きた現場へと向かいました。

衝突した現場です。片側一車線で、車の交通量もかなり多くなっています。

横断歩道では歩行者や自転車が横断中、または横断しようとしている場合、車やバイクは一時停止しなければいけません。

しかし、この横断歩道を利用する街の人は、次のように話します。

利用者(50代):「半分くらい止まってくれない。ぶつかりそうになったことがあった」

利用者(80代):「止まればいいのに、止まらない。前しか見てないから。怖いですよ。すごく気を付けている」

取材中も、危険な瞬間がありました。

歩行者がいるにもかかわらず、次々と車が通過。さらに、2時間の取材中、横断歩道に歩行者がいても止まらなかった車やバイクは100台以上に上りました。

その一方で、信号機のない横断歩道では、交通ルールを守ったことで、運転手が被害に遭うケースもありました。

横断歩道の手前で一時停止をすると、後続車に追突されます。

追突した車の運転手は、被害に遭ったドライバーに対し、「ブレーキが間に合わなかった」と語ったといいます。

信号機のない横断歩道を通る際、ドライバーが注意すべきこととは?専門家は、次のように話します。

事故解析技術研究所 相見薫氏:「横断歩道では、前の車が止まるかもしれないと思って、運転しなくてはいけない。何も考えずに、ぼーっとしながら運転することは危険」

■追跡!愛車を“執念の追跡”もまさか…

続いては、盗まれた愛車を“執念の追跡”で発見。しかし、まさかの結末が…。

大阪府に住むAさん。1年半前に、およそ1000万円でレクサスを購入。しかし、今年1月。出勤しようと家を出ると、駐車場に止めてあったはずの愛車が、こつ然と姿を消していたのです。

防犯カメラには、窃盗の一部始終が映っていました。

Aさん:「白いクラウンが来て、助手席から1人が降りてきて、中に乗り込んで出るまでが40秒」

愛車を探し続けて、およそ1カ月後。事態が急展開。Aさんの元に、驚きの連絡が入りました。

Aさん:「友人から『ネットオークションに部品が出てるよ』と」

出品されていた画像を見ると、マフラーに付いた傷が完全に一致していたといいます。

バンパー部分は日本に1つしかないパーツで、Aさんは「自分の車のものだ」と確信。さらに、出品画像に映りこんだ“あるもの”が、盗まれた愛車の現在地特定へと繋がりました。

Aさん:「ヘッドライトに建物が映っていた。その景色を元に、しらみつぶしに全部探した」

ヘッドライトに映る建物をヒントに特定したのは、自宅から100キロ以上離れた三重県の工場です。

そして、駆け付けた警察官と共に工場の敷地内に入ると、衝撃の光景が…。

Aさん:「これが僕の車。半分に切られた状態。無残、超無残。腹が立つとか、そんなレベルではない」

さらに、コンテナの中からは、Aさんの車と思われる部品が次々と出てきました。

Aさんによると、工場の責任者は「大阪の業者から40万円で購入した」と語ったといいます。

Aさんは被害届を提出。警察が窃盗事件として捜査中ですが、未だに盗まれた車はAさんの元には返ってきていません。

これは今月、日本損害保険協会が発表した盗難車ランキング。上位にランクインしたのは、高級車ばかりではなく、一般的なハイブリッド車もあります。

その背景には、部品が高く売れるだけではなく、驚きの理由があるといいます。

自動車生活ジャーナリスト 加藤久美子氏:「ハイブリッド車の盗難が非常に増えている理由の一つに、(盗んだ)車自体を『窃盗団が足に使っている』。音が静かなハイブリッド、どこにでもある車なので、目立ちにくい。窃盗団は下見の時の移動手段として使う」

■追跡!“不幸中の超幸い”プロ集結

そして最後は“不幸中の超幸い”。一刻を争う事故現場にプロが集結しました。

静岡県浜松市の見通しの良い直線道路。前方の信号は青です。

すると、ぶつけられた車は、そのまま激しく横転。すぐさま横転した車の元へ、撮影者の男性が駆け付けます。

緊迫した当時の様子を語ってくれました。

撮影者 阿部邦彦さん:「『大丈夫か』と聞いたら『シートベルトが外れない』と。どうにかして、出してあげないといけないなと。一応、医療従事者として…」

実は、撮影者の阿部さんは医療従事者だったのです。横転した車から運転手を助け出そうとしていた、その時でした。

阿部さん:「白衣を着て、駆け付けてくれたことは、非常に心強く思いました」

別のワゴン車から降りて、走って事故現場に向かってくる白衣姿の2人。健康診断に向かう途中で、たまたま通り掛かった看護師です。

2人は運転手の救助へ。さらに、別のスタッフも集結し、道路に散乱した破片を撤去しています。

迅速な救出と手当てによって、運転手は大事に至らず。まさに、偶然が重なって起きた奇跡でした。

手当てを行った看護師を取材しました。

聖隷福祉事業団地域・企業健診センター 看護師 服部淳子さん:「傷があったので手袋をして、血液は拭えるように消毒綿も使いながら、傷口に絆創膏(ばんそうこう)を貼った。血圧の測定と酸素濃度などの測定をしました」

実は、この健診センターでは交通事故に居合わせることも想定し、日ごろから研修を行い、実際、事故現場に遭遇し救助を行ったのは、今回で3回目だといいます。

聖隷福祉事業団地域・企業健診センター事務 鈴木孝寿係長:「事故の大小にかかわらず、人命の尊さ、人命救助第一でやっていきたい。それが、医療の質にもつながっていけると、捉えています」/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事