進化する日本酒 世界に挑戦!
海外での人気が高まる日本酒。世界での需要をさらに高めようと業界がいま、大きく変わりつつあります。
イギリス・ロンドンのとあるパブ。サーバーから出てくるのはビールではなく・・・なんと日本酒です。
客
「すごくおいしいです。甘口でスモーキーな感じ」
6年前のオープン以降、日本酒を飲みに来る人は年々増えているといいます。
店のオーナー
「たくさんのイギリス人が、日本酒を飲みに来るようになったよ」
海外で高まる日本酒人気。去年の日本酒の輸出額は前の年と比べて、およそ1.7倍に増えています。こうした人気を背景にいま、日本酒業界では新たな取り組みが始まっています。
都内の醸造所。去年から作り始めた新しい日本酒がありました。でも・・・
記者
「こちらの日本酒、日本では飲めないんです」
実はこれ輸出専用なんです。既存の生産元を守るため、これまで新たな製造免許はほとんど交付されてこなかった日本酒業界。でも去年から輸出専用であれば新たに免許が取得できるようになったのです。
木花之醸造所 細井洋佑代表
「世界中にクラフトビールが広まったように、クラフトの日本酒が世界中に広まったら面白い」
この醸造所では去年、免許を取得。アメリカや香港などから、続々と問い合わせが来ているといいます。
木花之醸造所 細井洋佑代表
「輸出先をもう少し増やして、販路を作っていきたい」
一方、老舗の酒蔵も海外進出にむけて、動き出しています。
日本酒造り真っ最中の鳥取県の酒蔵では、ちょっと変わった日本酒が作られていました。
記者
「すごくおいしくて、普通の日本酒と変わらないような気がしますが・・・」
諏訪酒造 蔵元 東田雅彦さん
「実はこれ、ヴィーガンの日本酒なんです!」
動物性の原料を一切使わない「ヴィーガン」の日本酒。狙いは海外の巨大市場です。
諏訪酒造 蔵元 東田雅彦さん
「インドの方に日本酒の楽しさを伝えたい。13億人の人口がいて、なおかつ若い国」
人口のおよそ3割がヴィーガンやベジタリアンと言われるインドに進出しようというのです。
しかし、コメが原料の日本酒はそもそもヴィーガンなのでは・・・
諏訪酒造 蔵元 東田雅彦さん
「ゼラチンを使ってないんです」
日本酒は製造工程で澱みを抑えるため、動物性由来のゼラチンを使うことがあります。この酒蔵ではゼラチンを使っていないことを海外の市場でアピールするため東京都認証の団体から、ヴィーガン認証をとりました。県内の6つの蔵元とチームを組んで今後、インド市場を開拓します。
諏訪酒造 蔵元 東田雅彦さん
「今後、日本の蔵元が外に出ることによって、日本酒は世界の酒になります」
果たして世界を酔わすことができるのでしょうか。
(11日13:09)
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