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住宅街に“異臭”「涙が止まらない」127人体調不良 「有機リン成分」検出 原因は?(2023年4月20日)
大分市の住宅街で異臭騒ぎがあり、これまでに120人以上が体調不良を訴えています。「涙が止まらない」などと話す住民も。警察などが調査に乗り出しました。
■「涙が止まらない」原因は不明?
19日の午後、大分市で起きた異臭騒ぎ。「涙が止まらない」「異臭がする」などの119番通報が続出し、一部地域が一時立ち入り禁止となり、警察が住民などに外出しないよう呼び掛ける事態となりました。
体調不良になった人:「目に刺激がありまして、涙が出て、レモンを(目に)搾ったような痛さでした」「涙がボロボロ出るんやけん。病気かなと思ったもん、自分で」
嗅いだことのない臭いだったということです。体調不良を訴えた人は実に127人。軽症だったものの、30代の女性1人が病院に搬送され、20日になっても目の違和感や喉の痛みが残っている人も…。一体、何が起きたのか。
陸上自衛隊化学学校の元副校長の濱田昌彦さんは…。
陸上自衛隊化学学校元副校長、重松製作所主任研究員・濱田昌彦さん:「(体調不良者が)半端な数じゃないですよね、これ。一気に100人以上の方が体調不良になるというのは、何らかの異常なことがあったんだろうと推測できる」
発生から一夜明けた20日、警察、消防、大分市の職員ら合わせて約30人が現地に入り、原因究明に乗り出しました。
異臭騒ぎが起きたのはJR大分駅から北東に約7キロ離れた大分市三佐。工場と人が住む場所が混在している臨海工業地区です。体調不良を訴えた127人の多くが目の痛みを訴えるなか、19日に行われた消防の簡易検査ではメタン系の可燃性ガスが検出された一方、警察によりますと、有機リン系の成分が検出されたということです。
陸上自衛隊化学学校元副校長、重松製作所主任研究員・濱田昌彦さん:「メタンで目の痛みをたくさんの人が感じるかなという感じは受ける。大気中に拡散したガスを検知するのは結構、難しいんですよね」
異臭はどこから来たのか。その手掛かりとなりそうなのが風と地域性でした。
■「有機リン成分」検出
19日、大分市三佐で起きた異臭騒ぎ。異臭騒ぎのあった三佐の沿岸部には製油所、石油化学工場、合成樹脂製品製造工場などがあり、騒ぎがあった時間帯は海から内陸方向に2メートル前後の風が吹いていたことが分かりました。
陸上自衛隊化学学校元副校長、重松製作所主任研究員・濱田昌彦さん:「場所的に考えても色んなガスが発生してもおかしくない地域性というものがあると。そのなかで様々なガスが何らかの原因で出てしまって、それを検知したところ、色んな結果が出ていると推測できる」
異臭騒ぎの原因究明はどこまで進むのか。その一方で、濱田さんは異臭騒ぎの原因が悪意をもって人為的に作られたものであれば痕跡は残るはずだとみています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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