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仁徳天皇陵古墳の全景が見える!5月下旬から気球で観光 大人3600円 地元・堺市は観光客に期待
大阪府堺市の世界遺産・仁徳天皇陵古墳を上空から気球で眺める計画について、市は11日、5月25日から始めることを発表しました。これまで延期が続いていましたが、今回こそ観光の目玉として“浮上”することはできるのでしょうか。
バンザーイ!バンザーイ!
2019年。大阪府初の世界文化遺産に登録された「百舌鳥・古市古墳群」。
ハニワ課長(当時)「土器だけにドキドキして。最高フンタスティック(最高+古墳+ファンタスティック)」
地元堺市はーー。
「古墳ネックレス、特注の古墳指輪です。古墳にコーフン」
「堺の誇りから世界の誇りになると思います」
「世界文化遺産~お~め~で~と~う」
「百舌鳥・古市古墳群」は、日本最大の古墳として知られる仁徳天皇陵古墳や応神天皇陵など45件、49基の古墳から成り立っています。
世界遺産登録で、地域の活性化につながると期待されていました。しかし……。
黒木千晶記者「堺市の仁徳天皇陵古墳の前に来ました。周りは木が生い茂っていて形は見えませんね」
内部は宮内庁が管理しているため、立ち入りは固く禁じられています。
近所の人
「古墳の形って全くわからない。ただの森みたいに見える」
「世界遺産になったというわりには、観光客に対する“オモテナシ”が不十分ではないか」
他に見える場所はあるのでしょうか。
近所の人「堺市役所ですね。21階の展望ロビーがあるんですが」
黒木記者「ひとまず堺市役所の21階に行ってみます」
高さ約80メートルに位置する堺市役所の展望ロビー。そこから「百舌鳥・古市古墳群」の方角を見てみると……森か小さな山のようにしか見えませんでした。
どうすれば古墳の全体像を見ることができるのしょうか。近所のカレー店を訪ねてみました。
黒木記者「どうしたらいいですかね」
古墳カレー花茶碗の店主・中屋麗子さん「ちょっと待って。いま見せてあげるから」
黒木記者「見られるんですか!?」
中屋さん「古墳の森カレーです」(1,000円)
登場したのは人気メニューの「古墳の森カレー」。中屋さんが、飛行機の窓から見えた光景を再現したそうです。
中屋さん「飛行機から窓の外を覗いたら『ブロッコリーや!』大きな湖の中にブロッコリーがモコモコとあって、あんまり綺麗だったから、みんなに見せてあげたいと思って」
確かに古墳の形をしています。念のためお味を確認。
黒木記者「ちょっとピリッとしていて、ブロッコリーがアクセントになっていて、とっても美味しいカレーです。古墳を上から見たような満足感が味わえます」
中屋さん「(古墳の森カレーの写真を)撮ってから歩いてこようと言って、みんな楽しみにしてくれています」
古墳が見えない問題。その解決案が、11日に発表されました。
永藤英機・堺市長「ガス気球運航について、5月25日から運航を開始します。気球自体は現地に到着していてガスを注入する。ワイヤで接続されているので、熱気球のように遊覧せず、上げ下げを行う」
この日、発表されたのは、仁徳天皇陵古墳の近くにある、大仙公園から気球を飛ばすというもの。
黒木記者「仁徳天皇陵古墳から、数百メートル離れたこの場所から、気球が上がるということです」
気球の発着場は、仁徳天皇陵古墳の南西にある大仙公園にあります。
気球は”ヘリウム”を使うガス気球で、ワイヤで固定して上げ下げをする仕組みで、100メートルまで上昇することができます。また、ゴンドラには30人が乗車可能。1回あたり15分程度、古墳を上から楽しめます。
(Q、いくらぐらいと思いますか?)
「アトラクションという意味合いなら、1000円ぐらいじゃないかな」
「1万円ぐらいだったら見る価値あるかな」
実は大人3600円。子供2400円です。堺市民は割引があります。
この計画は、2020年に行われる予定でした。新型コロナウイルスの感染拡大のほか、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、気球の燃料となるヘリウムガスの調達が難しくなったことから、3度の延期に。しかしその調達のメドが立ち、計画が動き出しました。
まずは1年間の試行期間で、世界遺産の周辺環境への影響などを調べるということです。まずは一年間の試験運行を行います。
(堺市会見)/飛行画像パーツ
永藤市長
「魅力を感じてもらい、価値を感じて、貴重な百舌鳥・古市古墳群を守っていきたい」
ようやく気球の運行開始が決まり、カレー屋さんは…。
中屋さん「上から見たら『やっぱりこれ一緒やったわ』とか言ってくれるんじゃないか」
この古墳カレーとともに、堺市の新名物として浮上したいところです。
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