「パーティを開いて大騒ぎ」日本の特殊詐欺グループ、カンボジア拠点は“リゾートホテル” 警視庁は来週前半にも約50人の捜査員を派遣へ|TBS NEWS DIG
カンボジアを拠点に、日本にウソの電話をかけていた特殊詐欺グループ19人がリゾートホテルに滞在し、複数の部屋を拠点にしていたことがわかりました。
カンボジアの首都・プノンペンからおよそ180キロ離れた南部の都市・シアヌークビル。
記者
「多くの観光客が訪れるビーチのすぐそば、あちらの高級リゾートホテルにグループの拠点があったということです」
特殊詐欺グループの日本人19人は、このホテルを拠点としていました。
ホテルの従業員
「(グループは)出たり入ったりを繰り返していて、いつから滞在していたか分かりません」
ホテルの従業員らに尋ねると、「ほかの宿泊客と変わらないどこにでもいる観光客に見えた」と口をそろえました。一方でこんな話も…
ホテルの従業員
「部屋の中で何が起きていたのか知りませんが、たまに彼らはパーティを開いて大騒ぎしていました」
JNNの取材によると、カンボジア当局は今年1月、日本大使館に寄せられた情報をもとにこのホテルを捜索。5つの部屋に分かれて滞在していた日本人19人を発見し、その後、拘束したことがわかりました。
記者
「当局がホテルに踏み込んだ際、グループは複数の部屋に分かれて滞在していたということです。部屋は現在、入れなくなっていて、差し押さえを意味する張り紙があります」
当局が捜索時に運び出したのでしょうか、部屋の外にはマットレスなどが無造作に置かれていました。
ビーチリゾートとして知られるシアヌークビルは、近年は中国資本によるカジノ建設といった開発が進む一方で、中国人らの詐欺事件などが多発。
日本大使館も、カンボジアでは「法制度が未発達で汚職も蔓延しているともされており、当局による取り締まりが十分ではない」としていて、こうした事情が国外の犯罪組織を呼び込む要因になっているとみられます。
警視庁は、現地当局に身柄を拘束されている19人について、詐欺の疑いで逮捕状を取っています。
警視庁によりますと、19人は今年1月、都内の60代の女性にウソの電話をかけ、電子マネー25万円相当をだまし取った疑いがもたれています。
捜査関係者によりますと、19人の大半はいわゆる「かけ子」とみられ、この中には暴力団関係者も含まれているということです。
警視庁は来週前半にも現地に捜査員およそ50人を派遣し、日本に移送して逮捕する方針です。
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