容疑者の母親「悩み抱えていた」長野・善光寺“びんずる尊者”盗まれる(2023年4月5日)
1400年の歴史を持つ長野市の善光寺にある『びんずる尊者像』が5日朝、盗まれました。その後、現場から60キロ離れた場所で見つかり、男が逮捕されました。
びんずる尊者は、お釈迦様の弟子の1人で、木像がつくられたのは江戸中期。患部と同じところを触ると、病気やケガが治るとの言い伝えがあります。参拝客になでられ続け、目や鼻や口はつるつるです。
木像は、午前8時ごろにはありましたが、30分後には盗まれていることに気付き、寺の関係者が警察に通報しました。防犯カメラには、不審な男が映っていたといいます。
善光寺・林明晋寺務総長:「長い時間、ずっと観察していて、人員が手薄になるところを狙って、1人で抱えて持って行ったようであります」
通報から約2時間後。60キロ離れた松本市内で、警察が、防犯カメラの男によく似た人物が、車を運手しているのを発見しました。窃盗の疑いで逮捕されたのは、森本晋太郎容疑者(34)。車からは、毛布のようなものに包まれた木像が見つかっていて、警察の調べに容疑を認めているといいます。
遠く離れた熊本に住んでいた森本容疑者。なぜ、長野にやってきて木像を持ち去ったのでしょうか。森本容疑者の母親が取材に答えました。
森本容疑者の母親:「何かにすがりたかったのかなって。そういう気持ちは何となく理解はできます。優しい息子でしたよ。家のことも何でもしてくれるし、私にはもう考えられません」
熊本県内で母親と2人で暮らしていた森本容疑者。ただ、1年前に仕事を辞めてからは、思い悩む様子がみられたといいます。そして2日前、母親に理由を告げることなく車で長野に向かいました。
森本容疑者の母親:「『長野に行く』とは言っていました。理由を聞いたけど『お母さんには理解できないから』って。寡黙な人間だから、あまりしゃべらないんです。(Q.仏像が好きとかは)そういうのはなかったですけど、宗教に傾倒している感じは受けました。悩みを抱えていたんじゃないかなと」
なぜ、びんずる尊者像を持ち去ったのでしょうか。
森本容疑者の母親:「何の目的があって、そういうことをしたのか。私には全然分かりません。ただ、転売とかは絶対、100%あり得ません。それは親として言い切れます」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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