「ウェブトゥーン」人材育成に全力注ぐ韓国 “スター作家”が語る「必要な資質」とは|TBS NEWS DIG
韓国では今、国を挙げて縦読みの電子マンガ「ウェブトゥーン」の人材育成に乗り出しています。どんな取り組みが進んでいるのでしょうか。
3月に新学期を迎えた、韓国・京畿道のとある女子高校。
教室で行われた入学式に臨む新入生たちは緊張した面持ちですが、新たな学校生活の始まりに胸を躍らせていました。彼女たちにこの学校を選んだ理由を聞いてみると。
新入生
「学校で絵を描けたらいいなと思って、入学することにしました」
「ウェブトゥーン作家を夢見ています」
実はこの生徒たちが選んだのは、電子マンガ「ウェブトゥーン」を専門に学ぶ学科なのです。
ウェブトゥーンとは、スマートフォンなどで縦にスクロールして読むマンガで、市場規模は右肩上がりで成長。世界各国でも配信され、今月韓国政府が発表した調査結果では、海外で最も消費されている「韓流コンテンツ」の1つになっています。
韓国はいま、官民を挙げてこのウェブトゥーンの制作を支える人材の育成に力を入れています。
韓国政府は日本円でおよそ51億円を投じ、作家の教育施設とともに関連企業が入居する「ウェブトゥーン融合センター」の計画を進めていて、9月から稼働する予定です。
また、韓国シェア1位のこちらの企業は、アプリ上でアマチュア作家の作品を無料で公開。担当者はウェブトゥーンは流行をおさえつつ、新しい作品を発信し続けることが重要だと強調しました。
NAVER WEBTOON マ・ハンガラム チーム長
「作品の面白さとともに、トレンドを逃さないよう常に努力しています」
熱気が高まる中、ウェブトゥーン作家を目指す人も増えています。
記者
「ソウル市内にある塾なんですが、生徒たちが黙々とタブレットを使って絵を描いています」
こちらの専門学校は6年前、ウェブトゥーンのコースを設置。
生徒は年々増加し、小学生から大人まで幅広い世代が通っているといいます。
アルバイトと並行(20代)
「絵は下手だったけど、ウェブトゥーンを読んで漠然とこういうのを描いてみたいと思い、始めることにしました」
仕事と並行(50代)
「『愛』をモチーフにした作品を人に伝えたいんです。寝る時間をけずって地道にやるつもりです」
ウェブトゥーン作家として成功するために必要な資質は何なのか。
スター作家を取材すると、返ってきた答えは。
ウェブトゥーン作家 朴泰俊さん
「どんなスキルが必要かというよりは、本当にウェブトゥーンを愛し、命がけでできる心が重要だと思います」
こう話す朴泰俊さんは、91億回の閲覧数を記録したデビュー作「外見至上主義」などのヒット作を生み出しました。日本の漫画を「師匠」と呼び、大きな影響を受けたというパクさんは、作品を愛する心構えが大事だと指摘しました。
そして。
ウェブトゥーン作家 朴泰俊さん
「ウェブトゥーンの最大の長所は、紙と鉛筆だけで結果を出せるところです。才能さえあれば認められます」
日本が強いとされてきたマンガという分野で韓流コンテンツが存在感を増す背景には、多くの挑戦者とそれをサポートする枠組みの存在がありそうです。
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