【川下り転覆事故】発見遺体は行方不明の船頭と確認 無線持たずに…通報は「30分後」(2023年3月30日)
京都府亀岡市の「保津川下り」で船が転覆した事故で、30日に現場の下流で遺体が見つかりました。警察によりますと、遺体は行方不明になっている40歳の船頭だということです。
■船転覆 保津川下流で遺体発見
転覆事故が発生してから2日。30日も朝から捜索が行われました。午前10時半、水中での捜索が始まりました。岩陰を捜索しています。そしておよそ30分後…。捜索隊がボートで移動を始めました。一報が入ったのは、ちょうどその時間帯、午前11時ごろです。見つかったのは行方不明になっていた関雅有さんだと判明しました。発見現場は転覆が起きた場所からおよそ400メートル下流です。
今回の事故のきっかけは最後部で舵(かじ)取りをしていた船頭が、舵を空振りする「空かじ」により水中に転落したことです。その後、船は岩に衝突し、転覆。乗客と船頭の全員が川に投げ出され、一番先頭で竿を担っていた51歳の田中三郎さんが死亡。船を立て直そうと、舵の方向に向かった関さんが行方不明になっていました。
事故が発生したおよそ10分後には後続の船が現場付近に来ています。ただ、消防への通報は事故発生後、30分が経ってからでした。
■無線機積まれず 転覆通報は30分後
保津川遊船企業組合・豊田知八代表理事:「すべての船に無線を乗せるという体制ではなく、最初に行く船に渡して団体で3艘(そう)、4艘で行くのであれば後ろの船に渡していくという体制で無線機を渡していた」
事故を起こした船にも、その後ろの船にも無線機はなく、さらに次の船でようやく本部に連絡ができたといいます。国土交通省が作成したガイドラインでは、すべての船に無線機を積むことが望ましいとされています。ただ、保津川が流れる一帯は無線がつながりづらく、事故現場では携帯電話も圏外だといいます。
保津川遊船企業組合・豊田知八代表理事:「現状の把握をしっかりして連絡するという体制が遅れていたことに対しては、反省すべきところと思っています」
■事故調査官「聞き取りはこれから」
運輸安全委員会の事故調査官は転覆の現場に入り、事故原因の調査を進めています。
事故調査官:「まだ関係者の口述を取っていないので、逐次、口述を取り、実際の事故の模様を確認しながら調査を進めていく」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く